公職にある人がダイレクトに情報発信をすること

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ツイッターのフォロワー数が116万(10月21日現在)と日本の政治家で指折りの河野太郎防衛相。「ひまつぶし」で始めたと言いながら要職に就いても発信が絶えない「ツイッター大臣」ぶりを、記者として痛感する機会がありました。同行した視察について早速ツイートしたら、先に本人につぶやかれていたのです。

「大臣がツイッターをする」というと何だかチャラいような話に思えるけど、要は記事タイトルのように「公職にある人によるダイレクトな情報発信」に他ならない。本文中では一応紹介はしているけど、端々に煙ったさというか、邪魔だよなあ、という雰囲気がシュールストレミングのレベルで香っている。

そりゃそうだろう。報道側からすれば、自分達が好き勝手に取捨選択編集ねつ造して一般の人に知らしめていた情報を、報道のフィルタなしにダイレクトに伝えられてしまっているのだから。外務省にしても防衛省にしても、その業務というか公務はそれぞれの公式サイトやアカウントで伝えられているけど、大臣の観点で直に多様な切り口で直接伝えられることは非常に大きい。特に自衛隊の活動ぶりなどの実情が多くの人に認知されるようになったのは喜ばしいと思う(苦虫をバケツ一杯かみ砕いたような顔をしている界隈がありそうだけど)。台風での支援活動とかね。

「記者泣かせ」は本音を巧みに言い換えている表現で、報道による情報の取捨選択・編集・印象操作ができなくなったのが、報道側の本音でしょう(withnewsは朝日新聞社の運営媒体)。政治家の発言を報道側の都合の良いように意図的に切り抜き、印象操作を行う記事で、虚偽により世の中が扇動された事案は日常茶飯事的に発生しています。


政治家がSNSを積極的に行いダイレクトに情報発信をする手法は、多くの人が知るものとしては元オバマ米大統領が大規模に行ったことが初めて。最近ではトランプ米大統領がツイッターを情報発信源として用い、報道が一次ソースとしていることでも知られています。また河野氏の巧みな運用は、富士ゼロックスでの業務経験など、氏のこれまでの経歴が成せる業でもあります(記事にその事が触れられていないのは残念)

なお(ツイッターの運用は米国ですが)ブロックの件は米国での判例で日本では関係がありません。


一応解説にまとめたけど、元記事を書いているのは中身が朝日新聞。つまりはそういうこと。加え、今の報道もツイッターなどによる発信情報を一次情報として利用しているし、発信側も積極的に用いる事例は多々見受けられる。なにもおかしい話ではなく、環境の変化についていけない人たちが「おかしいな」と首を傾げているだけの話。記者泣かせというのなら泣いている記者に責がある。

そもそも言及した内容ですら正しく報道しないから、自分達で一次情報を発信して偏向されないようしようという思惑も多分にあるってことを、報道がいまだに気が付いていないのは悲しい話ではある......ってこのパターン、結構前に任天堂とゲーム雑誌との間で繰り広げられた論争ではあるな。

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このページは、不破雷蔵が2019年10月23日 07:09に書いた記事です。

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