二次創作の許可を公式に求めてはいけない理由

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主に商業展開されているコンテンツに関して二次創作を行う場合、違法・不法な内容ならば当然アウトではあるし、コンテンツ側が禁止している事案をやったらダメだというのは当然ではある。また、コンテンツ側が展開している方面に抵触すると、ビジネス面での接触が生じてしまうのでそれもマズいってのは、ちょっと考えれば分かるはず(公式で缶バッチを作っているのに、結果としてそれと同じ図案となった缶バッチを勝手に作って頒布するとかね)。

一方で同人誌とかの作品の場合、著作権などの問題の検証は別にしても、まったくの善意で「これ作ってもいいですか」的な問いをコンテンツ側に投げかけてしまうことはある。その気持ちはよく分かる。もしかしたら怒るかもしれないから、聞いておいた方がいいんじゃないかな......と。

けれどこの類の問いは、得てしてコンテンツ側は回答できない。見なかったことにしてしまう。ヒドイものなら断固とした態度でダメっていうけどね(例の某カートのようなものとか)。なぜなら、否定すると二次創作の動きそのものをコンテンツ側が止めてしまうことになるし、肯定する、「その二次創作、やってもいいよ」と回答すると、公式コンテンツ側がそれを認めた、つまり対象の二次創作も公式(に認定されたもの)となってしまうからだ。

実のところそういう「二次創作から公式へ」という動きが皆無ってわけでは無いけど、大抵は原作との兼ねあわせとかビジネス上の問題などから無理となる。気持ちは有り難いけど公認するわけにはいかないのよね、というところ。

これって指摘されてみれば、確かにその通りで、容易に理解はできる。OK出したら公認しちゃうし、ダメ出ししたら二次創作の動きを止めてしまう。だから何の回答も出来ない。

もっともこの類の問題、逆に悪用するってのがインチキ商法界隈では結構あったりする。怪しい効果のアイテムを公的機関にもりもり寄付して、もし使っているのを確認できたら、「●×でも採用されました、使われています」的にアピールしてしまうわけだ。色々な意味で世知辛い話ではある。

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このページは、不破雷蔵が2019年7月 3日 07:31に書いた記事です。

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