「タダでやってよ」な依頼

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定期的に話題に上るってことは見方を変えるとこの類のアプローチは尽きるところがないのだな、という悲しみを覚えながらも。漫画家先生に対してタダで絵を描いてよという話が色々なパターンでやってくるので、それをかわすための切り口のお話が作品として挙がっていたのを受けて。

例え目の前でちゃっちゃっと上げたとしても、それができるようになるまでに必要だった経験や資格取得、努力には何年もかかっているのだから、実際に必要な時間はその実作業にプラス何年とか何十年だよ、という話は以前したはずだけど、それとは別に。それを生業としている人に対して、その生業の成果物をタダで寄越せってのは、結局のところ、医者にタダで手術をしろだとか、建築業者にタダで家を建てろってのと何ら変わりは無い。

物理的な物品じゃないって反論があるのなら、歌手にタダで歌えとか俳優にタダでうちの作品に参加しろとか、デザイナー・クリエイターにタダでMMDモデルを作れとか、そういうのと同じ。作家先生にタダで一本作品を仕上げろとかね。

よく考えてみるとこれって、報道が専門家に「タダでご意見を」「タダでコメントを」「タダで見解を」「タダで資料を」と問い合わせしてくるのも同じだなと。しかも大抵は、タダでの提供が当たり前の話であるかのようなアプローチをしてくる。どういうことなのだろう。

もちろん、巷に流れているものの中にはネタや創作も混じっているのだろうけど、日常茶飯事的にリアルで遭遇するからねえ。特に創作系、物理的な形の無いものに対して、このような対応が取られることが多いのだよね。調査とか分析とか文面とか。

生産性云々って話の問題の一因は、こういう話のように、対価をちゃんと支払わないところにもあるんじゃないかな、と思ったりする。

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このページは、不破雷蔵が2019年6月 7日 06:53に書いた記事です。

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