先行報道の後でマスターを出したら次々に報道の手口がバレてくる昨今

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切り貼り偏向な編集やら印象操作やら意図的な誤解釈やら雑なまとめで主旨と違えた「事実」報道をして、その後に全部や現場の様子の動画が配信されて、先行報道が偏向報道じゃないかとか、主旨が違うでは無いかとのツッコミをされる事例が増えている。大抵においてはその類の批判には耳を貸さずになかったことにするのがオチで、これはテストで間違った採点をした先生に抗議をしても聞く耳持たないってのと同じ。いや、もっとひどいな。ラベルと異なる内容の商品を売ってクレームつけても対応しないお店と同じか。

で、そういう話にあわせ、先行報道の後に全文や取材時の全編動画を出してくるのは卑怯だ、同時に出せとの意見がちらほら見受けられるようになった。でもこれって、事実上無理があるんだよね。全文を出すのにはそれなりに手間がかかるから、時間もかかるので、伝えるのが遅くなる。技術の進歩でサポートの領域は広がったけど、それでもゼロタイムで出来るわけじゃない。時間がかかる以上、速報として要約を出すことには意味がある。

ただ、動画の場合は最低限の編集でRAWデータ(無編集、あるいはそれに近いデータ)を同時に、さらには先行する形で出すという手もあるし、海外ではその手法を用いているところも少なくない。マスターを先行して、あるいは同時に出すことにより、内容の偏向編集はしていないよとの表明をしていることにもなる。

で、速報的な要約報道は欠かせないとして。それを成すのなら、「分かりやすく正しい」という大原則を守らねばならない。それを成すのが報道の役割であり社会的使命。それすら出来ていない、さらには悪用して意図的な印象操作をしているから問題視されているのが実情なんだよね。

先行報道、要約ってのは食品のサンプルと同じ。サンプルと実商品が別物なら詐欺扱いされても仕方ない。繰り返されれば色々な制裁を受ける。それを高頻度で繰り返し、何の反省もしていない、むしろ積極的に意図的にやっているのが今の報道。ある意味究極の旧態依然な悪しき利権の集団な気がするのだけど、どうだろうか。

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このページは、不破雷蔵が2019年2月15日 06:52に書いた記事です。

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