携帯電話料金を値下げ云々の話

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昨今再び騒がれるようになった携帯電話料金の値下げの話。これ、実は複数の要因が絡まっていて、しかもそれがごちゃごちゃ・混合されているのもまた問題だったりするのだけど。利用者が増えたのでお騒ぎ組(極論としてタダで究極のサービスを提供するまで騒ぐ筋)が多分に関わっているのもあり、企業側が寡占状態になっていて自主ルール的なものでは動こうとしない状態になっているってのもあり、ビジネスモデルにゆがみが生じているってのもあり、ブラック企業を求めてしまっている消費者側の声が大きくなっているってのもある。

格安スマホにしても、ぶっちゃけると「サービス簡略するからその分安くするよ」というのが極論だったりする。にも拘わらず、単に安いからということで格安スマホを選択し、色々と分からないことが生じると、最高級のアフターケアを求めてクレーミングアクションマシンと化すようになる。

かつてはパソコンショップなどでよく見られた、よく分からない人が何となくの需要で最強のアフターケアを無料で求めるような動き、教えてくんの大攻勢が、携帯電話業界で起きているまでの話。

そりゃ携帯電話、特にスマホが普及率の観点でインフラ的な存在になっているのは事実だけど、だからといってテレビや洗濯機や電子レンジと同じレベルの汎用性を求めるのには無理がある。というかテレビや電子レンジですら、操作がよく分からないとか機能を使いこなせていないってのは多分にあるだろうし、それにクレームをつけるのはさすがに......というケースが多いだけの話。

その観点では個人的な話だけど、子供向け携帯電話みたいに極力機能を絞ったり、音声でやり取りするSiriのようなインターフェイス化する道を用意して、そちらに誘導するしかない気もするのだけどね。

まぁ、この類の話は商品単価と客の品質の関係も多分に関わってくるので、値下げをするのはむしろ逆効果な感がある。そして何より、値下げの必要があるのが生活必需品云々ということなら、軽減税率を適用させたらどうでしょうか、ということになるのだけどね。公的機関がツッコミを入れているのは、公共の資産である電波を貸し出しているビジネスだからってのがあるのだろうけど。


で、格安スマホはもう十分に安いはずなのだけど、それでもぶー垂れる界隈があるのは、安くするために切り捨てられているサポート部分にある。これは普通のスマホでもそうなんだけど。そしてその部分でちゃんと求めに応じるだけのサービスを提供するために対価を求めようとすると、やはりぶー垂れる。

先日の某パソコンショップでのサポートサービスの料金を揶揄する話にも連なるものなんだけど、形に見えないものは押しなべて無料にすべきだとか、商品買ってやったんだからサポートはタダにしろ、言うことを聞け的な姿勢が、根本にあるのかなあ、という気がする。ブラック企業を推奨しているようで、何かアレです。ブラック企業はダメだけど、俺様のサービスは極力安くしろとか、矛盾でしかない。

あまりにも難癖を無料でつけてくるようなら「人類にはまだこのスマホは早すぎた」とでもナレーション的に語り、子供向けの携帯電話を渡すのが一番イージーな解決法のような気がしてきた。

仮に、サポートをしっかりとした料金制にしたとして。今文句を言っている人達はどのような姿勢を見せるのだろうか。やはり指摘されているように、弱者切り捨てとか暴利をむさぼっているとかいうのだろうな、大きな声で。例のパソコンショップでのあれこれを思い返してみれば、それは明らかだもの。

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このページは、不破雷蔵が2018年10月23日 07:56に書いた記事です。

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