土用の丑の日はうなぎ以外のものを食べよう

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6月18日の記者会見で宅配大手らでぃっしゅぼーやの藤巻啓二取締役はそう宣言した。ウナギがIUCN(国際自然保護連合)から絶滅危惧種に指定されたり、「うなぎの稚魚が不漁」というニュースが話題になったりしたことを踏まえ、「土用の丑の日にウナギを食べるのはもうやめたほうがいいのでは」という消費者の声が高まってきている。同社はそこで、土用の丑の日にウナギの「代用食」を食べようという提案を初めて行うことになったのだが、背景にはどういった事情があるのだろうか。

出回り先の一つの大型デパートの食品階、その惣菜系コーナーではいつも一定面積を割いてうなぎのかば焼きセット的なものが置いてあり、実際に高齢者がもりもり買っていくのを見るに、自分の過去の統計記事は間違っていないよなぁという実感と、こういう売り方をしているからアレなんだよなぁというため息も出たりする。で、今年は7月20日となっている土用の丑の日が近づいてくると、恐らくはこのコーナーもさらに拡大するのだろうと考えると、頭が頭痛状態。

今件の記事ではらでぃっしゅぼーやの話が出てるけど、他にもイオンが動き出したり、先日の記事にもあるように代替品を作っているところが色々と新商品を出したりと、数年前と比べると少しずつ動いている感はある。

けれど大手デパートは相変わらず大売出しだし、コンビニや牛丼店でもその辺りの動きは今年も変わらず。なんだか色々ともやもやする。確かにうなぎが絶滅状態になっても人類が滅亡するとか空から隕石が降ってくるということは無いだろうけど、代用食にしようとか大げさな安売りによる多売はどうなのよというツッコミをすると「お年寄りの楽しみを奪う気なのか、可哀想だろ」「販売店の気持ちになってみろ」という感情論を振り回される。なんか色々と間違っている。

元々土用の丑の日は「う」がつくものを食べて精をつけようってことで、そしてかつてはこの時期にセールスが落ちていたうなぎがあてがわれただけなんだから、そういう事情が関係無くなった現在ではうなぎで無くてもいいじゃん、という感は強い。柔らかくした牛肉(ぎゅうにく。うしと読ませる)とか、うまい棒とか、馬肉(ばにく。うまと読ませる)とか、うどんとか、うーめんとか、うにとか、いくらでもある。

例の記事【うなぎは誰が買っているのか...うなぎの購入性向をグラフ化してみる(最新)】を今年更新できるかは、色々な事情があってちょいと不明レベルではあるのだけど、やはり同じような結果が出るのだろうなあ、と。地域的な違いがあるとの指摘もされてるけど(うなぎの名産地での過剰な消費云々というもの。確かにその地域は多めに買われるけど、全国的なレベルのものでは無い)、ならばなぜ全国展開されているチェーン店で販売されているのだろうか、その地域限定での販売では無いのはなぜか、という指摘をしておきたいところではある。

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このページは、不破雷蔵が2018年6月24日 07:08に書いた記事です。

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