ロスジェネ世代の雇用が嫌われる理由

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数十年にわたるデフレ時代で就職面において大変な苦境にあった世代、ロスジェネ世代。その中でも男性層に対し、なんでこの人手不足の中に置いても、企業側は冷淡な姿勢を見せるのかという話に関して、雇う側は経験やら知識やらが「通常に働けていた人同様のレベルのでないとだめ」、働く側は「今までそのような働き方がしたくてもできなかったので、求められている資質は無い」との指摘。それに対する回答的なものがこの引用。

資質、経験的には新卒と同じ状態になっているロスジェネ世代に対し、年齢で無く資質の観点で仕事を任せると、新卒と同じようなアプローチが必要になる。それは仕方が無い(年功序列制が残っていると、スキルは新卒同様なのに経験者同様の対価を支払わねばならないとか、雇われた側は年齢と比して不相応に低い額しか手に入らないという問題はあるけど)。問題なのはむしろ指摘されているように、新卒に対する教育と同じようなリソースを投入しても、そのリターンが企業にもたらされるのは通常の新卒と比べたら半分ぐらいしかないというもの。

...ただこれって、その新卒がずっとその企業にいたら、の話ではあるのだけどね。そしてそのような、従業員に対して手厚い保護を考えている企業なら、今のような人手不足の時代に、リターンがもたらされる期間が半分ぐらいしかないけど、どうよ? といわれて躊躇するのかな、と。


加えて。たとえ新卒と比べて実働可能年数が半分ぐらいしか無かったとしても、さらに年数がその数分の一しか無い、そして使っていくうちに能力が明らかに減退していく、伸びしろがゼロに等しい後期高齢者を使うよりは、はるかにベターな選択肢ではある気がする。新卒がなかなか調達できない人材不足の実情では。

結局は付け焼刃的なものでしかないんだよなあ、という感は強いのだな、ロスジェネ世代よりも後期高齢者を選んで人材不足の穴埋めをするってのは。

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このページは、不破雷蔵が2018年5月24日 07:48に書いた記事です。

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