出版市場が縮小したのは海賊版が主な理由だったのか

| コメント(0)


先日の出版市場の2017年分の総括データとそれを伝えた報道内容に関する記事で、いくつか問い合わせやらツッコミやらがあったので補足。一部報道では海賊版(電子媒体)が暗躍したので出版市場はダイナミック縮小した的なことが書かれているけど、当方はそういう判断はしていないので、あえて記事では触れていなかったまでの話。

同人誌はともかくとして、商業誌で海賊版が出版市場に与えた影響って、実際にはどれだけあるのか、これはまさに未知数でしかない。以前の記事でも触れているけど、海賊版を展開したサイトへの賠償請求は、素直にダウンロード数×定価でかまわない。それが一番シンプルであるし、正当性もあるからだ。

ただ、実際の購入性向を考えると......というか自分がその立場になったと仮定して判断すると、ダウンロードをした人がそのまま、ダウンロードできなかったら該当書籍を購入したか否かは極めて微妙。例えるなら、バイキング料理で目が留まったから自分の皿に盛ったとか、デパートの食品コーナーで試食品があったのでつまんでみたとか、その程度の感覚でのダウンロードが多分にある。

また、そういう感覚すら無く、無料でのダウンロードが当たり前になっている、その想いでのダウンロードもあるのだろう。そういう人達がダウンロードができなくなった時、該当書籍の購入をしただろうか。別の無料のウェブマガジン(公式)とか、他の無料の時間つぶしにシフトするだけのような気がする。

そう、一部の収集家とか、どうしてもこの作品が欲しいけど、金銭的余裕が無いから無料でダウンロードしようと探して手に入れる人を除けば、たくさんある無料の時間つぶしの一つとして、海賊版を選んだのではないか、そういう気がする。残念ながらその類の統計データは取れないので、数字的裏付けができないのだけど。

つまりは元々ロイヤリティが極めて低い、あるいは存在しない層の利用が多分だからっことなんだね。そういう層が利用者の多分を占める海賊版が、出版市場を脅かしたとは考えにくいのだな。

そりゃ同人誌では少なからぬ影響もあろう。また、商業誌でも影響が皆無とは言い難い。ただ、短期的な反応と中長期的な反応とは分けて考えるべきだろうし、真面目に検証をする必要があるのではないだろうか。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2018年1月27日 07:01に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「冬場はお風呂関係でのトラブルに注意」です。

次の記事は「レゴのミニフィグシリーズのパート18がすこぶるヤバい」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30