ジェンダー問題と「鉄の天井」と選挙の結果と

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衆院選の投開票から一夜明けた23日、希望の党の小池百合子代表(東京都知事)は、訪問中のパリでキャロライン・ケネディ前駐日米大使と対談し、「都知事に当選してガラスの天井を一つ破ったかな、もう一つ、都議選もパーフェクトな戦いをしてガラスの天井を破ったかなと思ったが、今回の総選挙で鉄の天井があると改めて知りました」と惨敗を振り返った。

台風直撃、選挙投票・結果日にフランスに出張したにも関わらず、報道界隈で似たような事例の際には良く見受けられる「施政地の自然災害の時に何をやっていた」的なツッコミがほとんど無かったので、今後似たようなパターンを他の知事や市町村長が成して報道がツッコミをした時には「もひとつ質問いいかな? 先の衆議院選挙の時の東京都知事の件、どこいった?」と封印できるのだろうなあ、と思いつつ。

その「出張」中、まぁ記事では訪問中とあるけど、の現都知事が今回の選挙結果に関してこんな説明をしたとの話。産経一社だけなら誤報や誤解釈の可能性もあるけど、複数他社が同じ内容、言い回しを記事にしているのが確認できたので、誤報の類では無し、と。

で、本文を読めば分かる通り、小池氏いわく、今回の選挙で自政党が事実上惨敗したのは、自分の統治能力や候補者の実力などではなく、自分が女性だから負けたということを「鉄の天井」という表現で示している。要は選挙の結果が自分の想い通りに行かなかったのは、ジェンダー論問題があるからだ、と。それを海外の場で披露する事により、「日本は女性差別が著しい。だから私は選挙で負けた」とアピールしたのと同じとなる。酷い風評被害。豊洲市場にあれだけの風評をばらまき、多分な被害を与えたのに続き、日本全体にまで風評被害を及ぼすとは。

ガラスの天井(glass ceiling)とはその人の本質や実績、経験に関わらず、男女間における女性をはじめ、社会的マイノリティの立場にある人が、組織内で昇進を妨げられやすい、冷遇されやすいとの概念を意味します。実際、厚労省の賃金構造基本統計調査でも、同じ正社員の平均賃金では、男性が349万円なのに対し、女性は262万円に留まっており(2016年)、内閣府男女共同参画局の調べでは、上場企業の女性役員は2016年7月時点で3.4%・1388人に過ぎません(2020年時点で10.0%が目標との事)。


今件はガラスの天井、さらにはそれよりも材質的に固いであろう鉄を例に挙げて「鉄の天井」なる造語を作ったものと考えられます。つまり小池氏は暗に、今回の選挙で自身の党が実質的に敗北したのは実力や自身の行動に責があるのではなく、自分が女性だから差別されたと分析したわけです。それが正しいか否かは別として。


あまりにもひどい話なので、「鉄の天井」の元ネタの「ガラスの天井」の説明も併せて、解説コメント。恐らく小池氏自身は上手い事言ったと満足げなんだろうけど、あまりにも酷いお話に違いない。まぁ、フランスではもっとひどい事(自然エネルギー関連)も言及して、自身の能力の実態を「アピール」したようだけど、それは別の人が取り上げてくれるだろう。

ジェンダー論をこんな感じで無敵の棍棒扱いして、自分の責を隠蔽するのは、ポリコレの悪用問題以外の何物でもない。例の国会内での「女性の壁」を作った女性議員と同じで、たちが悪いし、本来のジェンダー問題すら冒涜している。


東急ハンズやニトリには希望がちょっと足りないとか民間企業を平気でディスったり(目の前での発言だからねえ、これ)、排除発言をぽろりと出すなど、恐らくは自身は「上手い事言ってやった」的な部分があるのだろうけど、これが本質なんだろうなあ、という感はある。アナウンサーとしては良いかもしれないけど、治世者としては失格としか評価のしようがない。

......さて。日本国内のポリコレ関係者、ジェンダー論を語る人たちは、どのような反応を示してくれるのかな。

            

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このページは、不破雷蔵が2017年10月24日 07:55に書いた記事です。

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