あぶない方法がそうでないような形で不特定多数に周知されることの危うさ

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今件は指摘がされ始めた頃に該当CMを確認したのだけど、分かる人には非常にリスキーなアクションをテレビでさも普通のように流しているのはマズいよなと理解できるのだけど、そうでない人には普通の情景として以上の認識は無いのもまた事実。でも実は、その「普通の情景」として受け止められてしまうこと自体が非常にデンジャーな次第。そのような認識をした人が、同じような情景にリアルで遭遇した際に、「特に問題なくやってたよな」との視聴経験から、同一行動をとる可能性は否定できない。


指摘もされているけど、発想自体はやっちゃダメってことは無い。いくらでも存在しうる検討案の中に、こういうのが出てくるのもアリといえばアリ。ただそれを採用して色々な人が携わる中で、この行為はリスキーだとの指摘がなされなかったこと、あるいはされてもそれが歯止めにならずに体現化しなかったこと、その構造そのものがヤバみを感じさせる。要は精査をして問題があれば止める立場のストッパーが存在しない、機能しない形になっている。

これは報道界隈における昨今の問題点の一つ、誤報や虚報が明らかにされても、その対象物自身の問題だけでなく、それが色々なチェックを通って公開されてしまった仕組みそのものに問題があるのに似ている。マズい結果ができたのは、それに至るまでのプロセスに問題がある。そのプロセス部分の問題を見つけて手を加えないと、マズいものは何度でも再生産される。

たとえそれが絵空事であるとの認識で創り手、提供元は考えていたとしても、受け取り側も同じような認識をするとは限らない。考え過ぎだ、との意見もあるかもしれないけど、何の注意も無く同じような問題行動が繰り返し公知されることに問題がある。


今件の問題に関して当方が指摘した内容とほぼ同じ考え。物理的に危ない事を何の但し書きも無く公知している事(但し書きがあっても公知してよいものか否かはまた別)、そしてそのようなリスクのあるものの公知化されるにいたるまで、チェックが働いていない実情が明らかになった件。あるいはチェックの中で「まずいよな」という意見があったかもしれないけど、それが声に出てこなかった、あるいは声として出てきたけど「ばっくれれば問題ない」「今さら止めるわけにはいかない」というイケイケドンドン的な感じだったのではないかな、と。いわば安全装置、緊急停止装置が働かない状態で暴走している電車みたいなもの。

考えてみると、チェック機能ってのは保険みたいなもの。実態稼働しない限りは木偶の棒みたいな感じだし、何かプラスの効果が発揮されるものでもない。だから経費削減の対象にされやすいし、常日頃から軽視される。だからといってそれを削ってしまったり無視すると、いざというとき、例えば今件のような場合、上手くその効力が発揮できず、結果として大きな被害が生じることになる。

この辺りに問題の根本があるのではないかな、という気がする。「ヤバいかもしれないけどここまで作ったらコストの問題もあるし、〆切も間に合わないし」なんてことだとしても、結局目の前のお金の誘惑に負けて、リスクに目をつぶっただけってことだし、ね。

            

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このページは、不破雷蔵が2017年5月 7日 07:45に書いた記事です。

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