雑誌とデジタル版が同時配信される時代。次に来るのは雑誌がデジタル版のチケットとなる時代?

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先日、本家サイトの【ビジネス・マネー系雑誌部数動向】を読み返していて、ふと気が付いたことを。そのきっかけはアップ前に追加した巻末の部分、週刊ダイヤモンドのデジタルサービスのところにもまとめてあるのだけど。

昨今の雑誌や新聞ではデジタル版を紙媒体版とほぼ同じタイミングで展開し、デジタル版は紙媒体を購入すれば無料で、あるいは紙媒体と一緒に購入すればほんの少しの上乗せで済むような形態が主流となっている。デジタル版のみの購入はダメだとか、紙媒体版とさほど変わらない価格となっている。

このタイプの提供スタイルって、結局のところ、紙媒体は単なるチケット扱いとなり、デジタル版を取得閲覧するための符牒というか、証明書的なものとの認識でも間違いはないのかなあ、と。どのみち用いるコンテンツそのものは紙媒体とデジタル版でほとんど変わらないのだから、コスト的には二誌別々に作るよりは安く上がる。

表現がちょっと雑だけど、昨今の食玩におけるお菓子と玩具の関係みたいなスタイルに落ち着くようになるのかもしれない。再販制度とか色々な絡みがあることを考えると、ちょっと難しいところもあるけど。

もちろんこの認識が通常化すると、紙媒体の価格には自動的に電子版の価格も上乗せされているので、これまでよりは逆に高くなる可能性も出てくる。しかしながら紙媒体版を存続させるのには一番無難で容易な方法にも違いない。また、紙媒体版が手元に残ることによって、後になってレア化したり記録を再精査する機会が得られる可能性もある。デジタルの情報は意外に喪失しやすいからね。


確かにこのような、CD-ROMの中身がメインで雑誌は事実上「がわ」だけってのもある。最近では名作の映画をDVDなどに収め、数ページの解説冊子を付けて販売する、ディアゴスティーニスタイルのが良い例かな。

新聞や雑誌もあるいは、この方法論をもう少し突き詰めて、一つの施策として考える時が来ているのかもしれないなあ、と。新聞ならばさらに圧縮版辺りも提供すると、大変喜ばれると思うのだな。

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このページは、不破雷蔵が2016年11月 9日 07:26に書いた記事です。

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