事を成すのには必要な量のリソースが定期的に提供されねばならない。最たるものは「お金」

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お金ってのは人類が生み出した大変優れたツールの一つで、さまざまな価値、さらには時間にすら代替できる、素晴らしい概念でもある。それを用いるってのは、それだけ力を投入する証に他ならない。同じ場所に100万円しか使わずに住宅を建てようとする場合と、1億円かける場合と、どちらがより注力しているかは一目瞭然。

精神力とか忠誠心とか人情とか、具象化が不可能で数字には換算できない、できにくいものもあるけれど、それとて間接的には数量化が可能で、お金にも置換されうる。それを逆手に取り、お金は出せないけれど精神力を発揮してとか、正義感があるのならとか、将来のためにとかいう大義名分を引っ張り出してくるのは、ぶっちゃけるとそろばん勘定の上では無能であることを自負しているようなもの。

それら数字化できないものを持ち出すのは、前提として数字化が可能な金銭面で他の選択肢と同等にした上で、どれほど上乗せが可能か、不確定要素として勘案する際に用いるもの。ベース電源と不安定要素の強い自然エネルギーの話とか、兵器の絶対性能と精神力で補う云々と何らか変わりはない。

「だって予算がないんだもん」。ならばその見積もり自身が甘い、間違っているとしかいいようが無い。投入すべき金銭の配分に間違いがあるか、力量を超えた夢を見ているかのどちらか。一介のサラリーマンが毎日ベンツで通勤し、週四日はフランス料理のフルコースを夢見るのはよいけれど、それを実現できないから精神力でどうにかしよう的な話のレベル。


「お金をかけたくない」「かけるに値しない(と表現しておけば買いたたける)」背景の多分には、技術はそれが発揮される際には、そこに至るまでの経験や時間が見えにくいってのがある。ステキな飴細工を創る人は、一つ作るのには数分しかかからないかもしれないけれど、その高度な生成物を生み出すまでに必要な訓練や労力は、そしてそこに至れなかったかもれしれないリスクを乗り越えて見事技術を獲得したチャレンジ精神は、多大な対価に換算しうる。技量の発揮はそれまでに積み上げてきたものを少しずつ放出しているようなものでもある。

RPGならズバリ、レベルの高い傭兵かな。高レベルほど高額の契約料と定期的な支払いが必要になる次第。高度な技術を発揮してもらうためには、そこに至るまでの労力にも対価が必要となるのだよね。

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このページは、不破雷蔵が2016年11月 4日 07:39に書いた記事です。

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