雑誌界隈の緊急事態宣言と「もうずっと前から指摘されてた」と

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ここ数年毎年のように紙媒体、特に雑誌界隈は危機感がボンガボンガと積み重なっている形で、東映春の漫画祭りが毎年艶やかに、派手になっていく感じ。先日発表されたコミックビームの緊急事態宣言や特別サービスの提供もそんな感じ。

ただ、指摘の通り、このような状況になる可能性、しかもかなり高い確率による予想はすでに前世紀からなされている。昨今では、そしてビームの編集サイドの語りではスマホが原因だ的な流れになっているけれど、スマホはあくまでも状況を加速化させただけに過ぎない。どのみち仮にスマホが無かったとしても、別のモノが似たような加速化をさせていただけの話。技術の進歩ってのはそういう一面も持っている。需要があるから新しいモノが生まれるだけの話。そして雑誌を読者が買わなくなったのはスマホが悪いから俺たちは悪くないってのも変な話には違いなく。

無論これはコミックビームだけの問題では無くて。またまた同誌がぶっちゃけて、改めて考える機会が得られただけ。


大よそ出版、さらにはコンテンツ系の根本的な問題は、各種データを見るに、バブル崩壊前後にはその前兆が出ていた。ピークが大体それぐらい。それ以降は購入性向の変化や技術、情報の質の変化などに伴い、失速する動きを見せている。ネットの普及とスマホの浸透は、その問題を加速化させただけにすぎないんだね。マジで。


雑誌や文庫本、単行本に関してはこんな話も定期的に出てくる。要はネットで買っても実店舗は恩恵が無いし、出版社での作品続投判断には影響を与えないので、本屋で買ってね、との話。ならば利用者は本屋で予約するしかないのだけど、近所に本屋が無い人はどうすればいいのかなあ、という問題もあるし、届けてくれるわけではない本屋で注文するよりは、玄関まで運んでくれるネット経由通販の方がありがたい。電子書籍ならばダウンロード可能になったらすぐ購入して読める。

ネット通販や電子書籍は買っても作品や作者への業績、作品の継続にはほとんど影響しないので、買っても意味があまりないよ、というのは、出版社側の事情によるものだろうけど、作品を購入する側にしてみれば、理不尽以外の何物でもない気がするのは当方だけではあるまい。

まぁ、実店舗本屋ですぐ購入できる、少なくとも調達を容易にできるようにとのことで、以前もネット通販や電子書籍とのリンク、さらにはVRの活用なども考えて記事にはしているのだけど、やはり個人営業の店では導入は難しい。クレカや図書カードの導入ですら躊躇するぐらいだから。コンビニに集約させる動きもあるけれど、現状でもオーバーワークなのに、これ以上はムリっぽい感は否めない。

状況の変化に応じた体質改善が必要なことに違いは無いし、それに目をつむって昔のままでお願いしますよ、そうでないとお客としてはカウントしないよ的な、それこそ殿様商売とみられても仕方がない現状は、やはり危機的な状態に違いない。そしてそれをどこまで出版関係者が認識しているのか。あくまでも現状を維持し続けようと、頑なに変化と環境適応を拒もうとしているのか。だとすれば、それこそが最大の危機なのだろう。

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このページは、不破雷蔵が2016年10月15日 07:15に書いた記事です。

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