低品質な顧客が良客を追い出すこともある

| コメント(0)


これは以前マクドナルドなどの事例でも紹介した、客単価をむやみに下げるとその単価に合った客層が構築され、場合によっては店内の利用マナーが悪化し、それが企業全体のイメージにリンクされてしまう話の具体的ケースとして。全部が全部そうではなく、統計の類もとりにくいのではあるのだけど、興味深い話として覚書もかねて。

状況としては語られている通りで、販売時に商品を買わずにずっとその場を占拠していたり、値下がりをずっと待っている、値切り続けるような顧客に対し、それを拒絶するようにしたら、商品が良くさばけるようになったとのこと。「同人誌はビジネスではなく、頒布だろう」と反発する声もあるかもしれないけど、これは「立ち読みで場を占拠されると、頒布物のやり取りをしたい、受け取りたいと考えている人の機会が邪魔されてしまう」「視界に留めて『ちょっと見てみようかな』と思わせるきっかけが失われてしまう」という機会損失の点でも大いに理解はできる。

コンビニの雑誌コーナーなら、立ち読みをしている人の存在自身は集客にもなるけれど、その立ち読み客が雑誌コーナーをずっと占拠していて棚の雑誌が見えなくなっていたり、買おうとする人が近寄れないような状態になっている感じ。本屋でもコンビニでも、何度かそのような経験があるんだよね、当方も。

一概に、立ち読み的な客、客単価の低い客は追い出すべきとするテンプレ化を成すのは危険ではあるけれど、逆に立ち読み大歓迎、客単価の低い客もどんとこいとのテンプレ化も危険。ケースバイケースで、臨機応変に状況を精査して対応していく必要がある。テンプレ化した方が楽ではあるんだけどね。あんまり考えなくてよいし、判断の必要が最小限で済むから。でもそれだと、顧客も売り手側も不幸になりかねない。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2016年10月 9日 06:59に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「水素水 勧めていたら はいアウト」です。

次の記事は「過労問題とソーシャルメディアの証拠能力」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30