水素水周りの何がマズイか

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「水素水」などという言い回しそのものからして何か奇妙さを覚えないとマズいのだけどなあ、という感は否めない、ここしばらくの間に秘かに侵攻しつつある、「水素水」。実用・効用面での証明がはっきりとなされていない状態で、それに関連する業界界隈の大手が続々とグレーゾーン的な部分に手を出して売り込みを始めている。当方も先日、行きつけのスーパーの一つで、山積みになっている水素水の飲料缶を目にして絶句してしまった。いや、このお店、その類の怪しげなアイテムは置かないはずだったのに。

さすがに大手となると多分に色々な問題は巧みにかわしているケースが多いけれど、世の中の騒乱、カオスな状態に手を貸している、後押しをしていることに変わりはない。需要があるから、知らなかったからで許されるような領域はとうの昔にこえ、今やむしろ、そのごたごたをさらに助長する役割まで果たしてしまっている。

買い手側は実のところ水素水が欲しいのではなく、水素水で健康になるという話に釣られた、健康希望者なのだから、たとえ明日にでも突然水素水の販売が全面禁止されても、似たようなものに釣られるのがオチではある。だからといって、水素水を容認するのか否かとはまた別の話。


水素水そのものは存在するので、例えば火星人が遣わした秘密の健康水的なものとはまた別。そして最初にちょいと触れてもいるけれど、大手などでこの類の話をやらかしてしまうと、真面目にやっている部局がブチ切れる、モチベーションが奈落の底に落ちるってことなんだよね。そして同時に、オカシイということで内部的な精査のみで留めおくことが出来ない、そこまで組織的にひずみが生じていることの証でもある。新聞界隈の「この記事の内容はアレだけど、記者の特性だから仕方がない」「でもこれが出版されて新聞名で不特定多数に出回っているってことは、内部チェックを通ったわけだから、組織レベルでの問題だよね」と同じ。


まぁ、指摘の通り、実質的には水なので、人体への明らかな悪影響が無い、プラスにはならないけれどマイナスにもならないってのがせめてもの幸い。ただ、インチキが蔓延する状況は良いとはいえないわな。これがアリならあれもアリってことで、歯止めが利かなくなるからね。

さて、消費者庁やらはいつごろ動き出すのかな、と。

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このページは、不破雷蔵が2016年5月 9日 08:10に書いた記事です。

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