東大学長いわく「ヘッドラインだけじゃなく中身も見ましょう」の記事が、まさにその通りとなった件について

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東京大学の入学式が12日、東京都千代田区の日本武道館で行われ、新入生約3100人や保護者ら計8000人以上が出席した。

ヘッドラインのみを目にした時には「先日のスマホ周りの話もあるし、また何か問題になりそうな感じもするけど」的な雰囲気を覚えたものの、中身をチェックせずにスルーしかけていた記事。東大の学長が「新聞を読もう」ってのはどうかなという感もあったけど、要は時節をしっかりと把握すべきであるということなんだろう位にしか認識していなかったのだけど。

本文を確認したら学長曰く「ヘッドラインだけでなく、記事の本文もきちんと読む習慣を身につけるべきです」。

......えーと。記事タイトルは全然別の意味になっているのですが。

記事のタイトルはどこをどのように解釈しても「メディアとしての新聞を閲読しよう」以上の意味には取れない。しかし実際には「ヘッドライン(タイトルや概説用のキャッチコピー)だけでなく、記事の本文もしっかり読もう」であり、新聞を読めとは言っていない。

学長の語りの該当部分を【式辞・告辞集 平成28年度東京大学学部入学式 総長式辞】を引用すると次の通り(当方で独自改行済み)。

ところで、皆さんは毎日、新聞を読みますか? 新聞よりもインターネットやテレビでニュースに触れることが多いのではないでしょうか。ヘッドラインだけでなく、記事の本文もきちんと読む習慣を身に着けるべきです。東京大学ではオンラインで新聞記事や学術情報を検索し閲覧できるサービスを学生の皆さんに提供しています。ぜひ活用してください。


その上で、皆さんにさらにおすすめしたいことがあります。それは、海外メディアの報道にも目を通すことです。日本のメディアの報道との違いに注目してみてください。また、世界の中で日本がどのように見られているかということも意識してみてください。

私は総長になって以来、世界の多様な人々と話す機会が増えました。その中で世界のとらえ方や、外から見た日本の姿が、私のそれまでの常識とずいぶん違うと思うことが度々ありました。手近な日本の新聞やテレビによる情報だけでは足りないのです。皆さんには、ぜひ、今からそのような国際的な視野を日常的に持つ習慣を身に着けてほしいのです。


むしろ日本の新聞をディスる......までとはいえないけれど、日本の新聞に頼るのは良くないよ的な話までしている。

つまり学長が語る「ヘッドラインだけでなく、記事の本文もきちんと読む習慣を身に着けるべき」との教訓は、それを紹介した新聞記事そのものが具体的な例となっている次第。

数量化は難しいけれど、このような細かい印象付けが、間違った価値判断のもとになる可能性は否定できない。題名やヘッドライン部分だけを見て「東大の学長が『新聞を読もう』といった。新聞ってまだまだ大切なんだな」と思う人、何となく頭の中にイメージとして残る人、結構いるのではないかな。そんなことは語ってはいないのにも関わらず。

            

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このページは、不破雷蔵が2016年4月13日 07:10に書いた記事です。

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