スマホ時代のパソコンスキルの低迷欠如を逆手にとって考えてみると

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各種統計や実態調査、個々の実感想の複数証言などを合わせ見るに、若年層のパソコン離れ・キーボード離れ的な動きは確かに生じている。良し悪しは別として、スマートフォンやタブレットでしたいことが完結できるのならば、無理にパソコンを使うまでも無い。また、米国事情と同じように、インターネットへのアクセス環境を整えるのにはハードルが低く、安価で済むってのもある。もっとも、それ故に少なくとも米国では「金銭的理由でパソコンが使えないが、できるならば使いたい」という人が増えているのも事実。日本ではその類の包括的調査がなされていないので実態は分からないけれど。

結局のところスマートフォンもパソコンも、先日のWindows周り同様に、何をするためのツールに過ぎない。したいことがスマートフォンでできる以上、そしてパソコンによるメリットを知らない、あるいは知っていても手間暇コストとそれで得られる便益とを比較して「ならば面倒くさいからスマホでいいや」って選択をするのも、当然かなあ、と。

で、今後そのようなケースの人はますます増えてくる。これは間違いない。どれ位まで増えるかは想像がつかないけれど(今の携帯事情そのもののように、全員がスマホに切り替えるわけじゃなく、従来型を愛用し続ける人も一定数は居るのと同じ)、市場が拡大することに違いはない。スマホ市場が、というよりは、スマホしか使った経験が無い人市場、というべきかな。

その人たちに向けて、パソコン用として使われているサービスをスマホで代替、もちろん完璧なシフトは無理だから、タイニー版的に、かつそれなりに使いこなせるものを創り上げることができれば、結構重宝されるのではないかという話。

発想としては面白い。昔、携帯電話とか小型端末向けに別添えのキーボードが発売されたことがあったけど、あれは結局、携帯電話向けでありながら、パソコンと同じ入力デバイスの技術を持つのが前提だったので、あまり普及しなかった。あくまでもスマホのみの利用者が対象であることを前提とし、しかもパソコンでやっているものをほぼ踏襲するような。パソコン向けサイトのスマホ向けテンプレート的な、そんな発想。パソコンのと同じ機能を完璧に実装するのではなく、それなりに、 のレベル。


画像表示能力やリスト表示、検索機能などではパソコンの便利さを知っている人にはスマホのせまっ苦しさに難儀することもあると思うけど、スマホオンリーの人には使えるってだけでもありがたい話。買物は多分に衝動買いによるところが大きいので、機動力の高いスマホでオークションやネットショッピングができるのは、スペシャル強い。テレビを観ていて気になる商品が出てきた、スマホで検索したら紹介ページにオークションサイトの該当商品へのリンクがあったので確認して、オークションに参加してみた、ネットショッピングで買ってみた、ってケースは多いはず。

写真投稿型のスマホ向けアプリサービスが盛況を博しているのも、デジカメで撮り、パソコンで編集し、アップする的なプロセスを、スマホで完結できるからってのが大きい。卒論はちょっと想像がつきにくいけれど、スマホにシフトできそうな「パソコンでしかできないと思われていたこと」はこれからも色々とスマホで登場し、利用者がシフトしていく、そんな気がする。

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このページは、不破雷蔵が2016年3月20日 08:23に書いた記事です。

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