書き下ろしよりはウェブ公開を経た上での書籍の方が売れる、という話

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これは統計上のものではなく、あくまでも経験則としての話なので、なるほどそういうこともあるのかな、という程度のもので。とはいえ、道理は通っているし、説得力はある。

ウェブ上に展開すれば多かれ少なかれファンはつくし、さらに見方を変えるとウェブ上での反応がそれなりにないと掲載の継続=書籍化への道筋はつきにくい(モチベーションの問題とか)。また、よほど知名度の高い人や前評判を構築できる人で無ければ、やはりパッと出しの書き下ろしってのは敬遠されてしまう。


ウェブ上での展開は、結局のところ情報の周知、ファンの創生の観点でプラスとなる。プロモーション活動みたいなものだ。その上での実媒体の展開となれば、やはり周知されていた方が購入されやすくはある。有名人や名著を続けて出している人は、その存在やこれまでの経歴がプロモーションとなるので、中身が良くわからない時点でも、新刊が出るとなれば予約注文が殺到するだけの話。


一方でこの類の話も結構聞く。新作、デビュー作でヒットを飛ばした作家が、それ以降あまり話を聞かないってのも多々ある。「作品」につくのか、「シリーズ」につくのか違いはあるけれど、あるゲームで大ヒットを飛ばして色々と展開し、波に乗って近い別シリーズを出したら超コケして、元のシリーズに戻って続き物を出し、再びヒットとなったってパターン、結構多いよね。これも世界の選択か。

また、今件主旨とはやや外れるけど、「面白かった作品のアーカイブが手元に欲しい」って発想は面白い。これ、音源の保全とお腹いっぱい感との関係にもつながるような気がする。自分にとって心地よい曲をどんどん買って端末の中にぶち込む。自分が好きなものが山ほど入っていくらでも再生できるので、次第に新しいものを買うモチベーションは下がっていく。

本とか模型ならいくらでも積み上げられるのだけど、音源のようなデジタルだと満腹感が強いものになってしまう(キンドルなどの電子書籍でも似たような現象はおきてないだろうか。これはちょっと聞いてみたい)。やはり物理的な山積み感が無いのが要因なのかな。

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このページは、不破雷蔵が2016年2月 6日 07:38に書いた記事です。

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