「ジェネリックに医師の半数以上が不信感」の中身を確認する

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医薬品の特許が切れたあとに販売される価格が安い後発医薬品、いわゆるジェネリックについて、医師の半数以上が品質などに不信感を持っていて、普及に向けた課題になっていることが厚生労働省の調査で分かりました。


(中略)それによりますと、病院の医師にジェネリックに対する不信感の有無を尋ねたところ、「不信感はない」と答えた医師が40.7%だったのに対し、54.9%が「不信感がある」と回答しました。そして、「不信感がある」と答えた医師に、その理由を複数回答で聞いたところ、「新薬との効果・副作用の違い」が67.9%と最も多く、次いで「新薬との使用感の違い」が38.6%などとなりました。


独占期間が切れて開発していない企業でも作れるようになったお薬、まぁ雑な例えだと公開レシピで創った名人の料理を第三者が作って提供するようなもの的な「後発医薬品」「ジェネリック医薬品」。当然、開発費などが上乗せされないので安価に作れる一方、あくまでもレシピ通りに作ったのみなので、論理上は同じものが出来上がるはずなんだけど、どうもそうとは言い切れないとの話が使い手側や医師側からも挙がっている。

加えて、開発ができるような大手でなくても生成が可能なことから、中小が乗り出してきた......まではいいのだけど、サポート体制がアレだったり、情報開示の面で色々と問題が起きているとの話も端々で見聞きする。疑似薬効果のことまで合わせて考えると、「ジェネリック医薬品だから聞きにくいと患者側が思ってしまうので、体もそのように反応するのでは?」という可能性まで出てきて、ややこしくなるのだけどね。

ともあれこの類の話ってのは、調査結果としての統計データもいくつか挙がってはいるのだけど、今件は公的機関による発表資料として挙げられ、しかも結構な調査対象母集団数であること、そして最新のデータな事も合わせ、非常に価値の高い結果となっている。


で、これが肝心の調査資料。該当部分を探すのにはちょっと骨が折れた。ぼきぼき。資料をざっと読むだけでも分かるのだけど、不信感があるのは(病院の)医師だけでなく病院も。そして診療所の医師も。病院側の値ではジェネリック医薬品が品切れをしたり製造中止をしてしまう、情報開示が不適切など、医薬品を取り扱う企業の対応としてアレなパターンが少ならずあることが示唆されている。

そもそもジェネリック医薬品を勧めているのは、価格が安いから。政府が推し進めているのは、直接的には医療費の増加を抑えるためだけど、実のところは医療費の大部分が保険料などの公金で補われているので、国としての支出をセーブするため。医薬品面での支出を抑えるためなら、安い薬を出すのも一つの手ではあるのだけど、まずは適正な量の見極めと、適切な消費の管理を徹底した方が良い気がする。

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このページは、不破雷蔵が2015年11月 7日 07:30に書いた記事です。

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