認知症と自動車事故と。対応をどのようにすべきか

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28日、宮崎市中心部で軽乗用車が歩道を暴走し、7人が死傷した事故で、警察が軽乗用車の73歳の運転手の主治医などから話を聞いたところ、認知症の治療を受けていて、事故の2日前まで入院していたことが、警察への取材で分かりました。警察は持病と事故との関連を詳しく調べることにしています。


また、軽乗用車の記録などから、この車は28日に鹿児島を出たあと、最短距離で宮崎に向かわず、さまざまな場所を回りながら来ていて、事故の直後、「今、どこにいるかが分からない」という趣旨の話もしていたということです。


他にもいくつかの情報が他報道では伝えられており、多分に症状を発した結果の事故であるのだろうなあ、との状況証拠が出ている。最終的には当局の調査結果待ちではあるのだけど。

高齢者の自動車運転によるトラブルは、元々確率論では存在しえるものではあったんだけど、昨今では高齢者数の増加、自動車化、さらに高齢者の中でもより歳を取った人の増加に伴い、件数が増すばかりの状態にある。当事者自身の事故被害に留まらず、今件のように無関係の人まで巻き込むことになるので、大きな社会問題となる次第。


問題なのはこの相矛盾する状況。免許を取り上げても実質的に意味は無いし、自動車そのものを取り上げるのがベストではあるのだけど、法的にそれも難しい。また、周囲の人が任意との形で取り上げても、生活における移動手段がなくなるとの問題もある。しかしそのまま放置しておいては、周囲を巻き込んだ事故は容易に想像できるので放置するわけにもいかない。子供に自動車を運転させるようなものだからね。まさに袋小路。


同居人も自動車を所有している場合、その自動車を使ってしまう場合もある。だから当事者のみが運転できない状況を創る必要がある。指摘の通り生体認証がよさげにも思えるのだけど、それでは自分の所有車両だとの認識をしたままでアプローチするから、実際には認証されない状況に対して逆切れをして破壊活動に走る可能性は高い。なので、やはり鍵を隠すしかないのだよね。


あるいは自動車を使わなくても済むような状況に環境を設定するとの手立てもある。例のコンパクトシティ的な発想がその一つ。ではあるのだけど、以前本家サイトでの不動産周りの記事でも言及の通り、コミュニティの喪失の問題もある。震災後の避難先での孤立化問題が好例。

団塊の世代の高齢化が進む、今後数年に渡り、この自動車絡みの問題もさらに深刻化していくに違いない。やはり何らかの英断......というか、発想の転換的なもの、あるいはある程度の犠牲を見越した上での将来を見据えた決定が必要となるんだろうな。感情論や非論理的、非数理的な意見にとらわれる事の無い。

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このページは、不破雷蔵が2015年10月30日 08:08に書いた記事です。

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