「まずググれ」が過去の遺物になりつつある現実

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これは以前から何度となく繰り返し警告している話ではあるのだけど、検索エンジン上のノイズ、ジャンク的情報の増加と、それらを優先評価するロジック上の問題、さらには「ニューストピックス」と評して正確さの点で疑わしい、むしろいかがわしいと表現しても問題は無い情報ソースを挙げてしまう事例が多々見受けられるようになり、「分からないことがあれば、まずは検索して調べましょう」というアドバイスが、まともなアドバイスでは無くなりつつある。

もちろん検索の仕方そのもの、仕組みやコツなどがカリキュラム的に教えられていないってのも一因なのだろうけど、「アクセスが集まるサイト」=「良い、正しいサイト」という相関関係と因果関係の誤認(「良い、正しいサイトだからアクセスが集まるに決まっている」との性善説のみが前提となっている。実際には正しいサイトにアクセスが集まるとは限らないし、アクセスが集まるサイトが正しいサイトとは限らない。出版物の売れ行きと同じ)が酷い事になっている。人気は超高いのだけど間違いだらけの道案内しかしないイケメン案内人を「人気があるのは正しいルートを教えてくれるからに違いない」として、「イケメン」だからではなく「案内人」としてオススメしちゃいけないんだけどね。

で、検索されやすいキーワードは特に、検索する≒ググると、指摘の通り電波系やら大袈裟に盛り盛りしたものやら、紛らわしいものやら、さらには煽動やウソ、「面白ければ何でもよい」的なサイト、まとめサイトが上位表示され、それを検索側が推挙しているような状況になっている。この状態で「少しはググれ」とすると、ウソ偽りを推挙してしまう事になりかねない。震災以降よく見られる状況ではあったりする。検索ワードによっては新聞社のサイトですら、その類の「避けた方が良い」対象となってしまうのが悲しいところ。

日本語の検索評価の上での品質管理はアルファベット圏よりも難しいと聞く。それも一因ではあるのだろうし、それこそ目測による手作業的なプロセスもこなす必要はあるだろう。それでもなお、品質の管理との観点では、為すべき作業ではあると思うのだけどね。「まずはググれ」との言葉の有効性を維持するために。

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このページは、不破雷蔵が2015年9月 9日 06:17に書いた記事です。

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