「がんの5年相対生存率64.3%」という具体的な数字

| コメント(0)
国立がん研究センターは14日、2007年にがんの治療を始めた患者延べ16万8514人について、5年後の生存率が同じ年齢、性別の一般集団に比べてどれだけかを示す「5年相対生存率」が64.3%だったと発表した。


全国のがん診療連携拠点病院のうち、患者の90%以上の生死を確認できたなどの条件を満たす177施設(46都道府県)の患者情報を集計した。対象患者数は全患者の約3割を占めている。


今件はいわゆる統計学的なアプローチによる医学の探求的なお話。2007年にがん治療を開始したとあるから、現在の医学を用いる事による状況はさらに改善されているはずで、その点では今回の値は「今ならさらに良い状態に」との期待ができる。他方、今件状況は「5年後の患者の状況が9割以上の割合で確認できた医療機関しか含まれておらず」、データのぶれへの懸念もある(特に地域別)。とはいえ、全国的なレベルでは相当の精密さはある。

相対的というのは、どのような人でも5年後には亡くなっている可能性があるわけで、仮に治療した人以外がすべて生きていた場合に、治療した人は何%の割合で生きているのかとの値。

詳しいデータの精査は時間を見つけてやってみたいところではあるけれど、ざっと見をしただけでも年齢別の部位や地域別での発症状況など、興味深い値が山ほどある。人口動態調査のように、毎年実施......は難しいんだろうな、さすがに。

しかしざっくばらんに、がん治療を受けて5年後の時点で、なお生存している可能性はほぼ2/3か......色々と考えさせられる値には違いない。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年9月15日 06:53に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「UCCのオマケキャンペーン、今度はニッサンのレーシングカーがついてくる」です。

次の記事は「携帯電話保有世帯の通信料負担と、いわゆる「格安スマホ」と」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30