コミックスは初版を本屋で購入すべきだという話

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数か月のインターバルを置いて、あるいは何らかの関連事象が生じている際におもいおこされるような形で登場する、コミックスの購入スタイルの話。説明捕捉にもある通り、全部の本がすべてこれってわけではないのだけど、「物理的本屋で」「発売初週に」購入しないと、出版社には連載継続や重版決定などの判断材料として伝わらないという話。

まぁだからこそ大手の本屋では面白おかしいポップや造形を作るのだろうし、ここ数年加速度的に本屋で購入した人限定のポストカードやイラスト、小冊子を配る手法が流行っているのだろう(これらオマケは大よそ作家側の手弁当との話も聞く)。

で、よく考えてみると、何だか首を傾げる話にも違いない。買い手からすれば、より便利で確実なルートで購入したいのに、なぜ旧態依然のリサーチシステムのこだわった出版社側の事情にあわせなければいけないのか。そのシステムの維持でハッピーになれるのは誰かな、と思ってしまう。

見方を変えると現状の出版システム、特に市場リサーチ部分が、現状と上手くかみ合ってないからこそ、こんなゆがんだ状況が生じてしまう。この部分こそが、出版不況の大きな要因ではないかな、という感もあるんだよね。まあウェブ周りのデータは概して、ビジネス部分、つまり売り上げが発生する部分との連動性を見出しにくい、予想がつきにくいってのはあるんだろうけど(その辺りの話は同人誌の予想印刷部数の方程式でもしている)。

要は環境が変わった現在の市場の調査を、昔のリサーチ方法のままで行おうとするのが問題ということ。物理店舗の本屋さんにお客を誘導したい、販売拠点を採算性の点で失わせたくはない。しがらみ云々ってのは分かるのだけど。それで自らのだけでなく周辺関係者の首まで絞めたのでは、何の意味も無い。この辺りは去年の秋口あたりに、実店舗の本屋を通販の受取口と見本展示場的なものにしては、という話もした。本そのものと共に、機会も売れば良い、ということ。

ただ、周知の観点では確かにウェブの方が具体的な数字は出やすい。だからこそ電子出版経由の紙出版を行う企業には頑張ってほしい。今の多くの出版社におけるこの構造は、ゆがんでいることに違いは無く、その歪みで苦しんでいる関係者も少なくない。

まぁ仮に、もう少し市場の現状に対応した、さまざまなルートからの需要を見極める仕組みに変わったら変わったで、もっとシビアな結果になるかもしれないけどね。売れる本はもっと売れて、売れない本は全然売れなくなる。そして、だからこそ、しっかりと内容を精査して、面白そうな、お薦めできる本を評論できる専門家が重要になってくると思うのだな。

アマゾンの利率引き下げで激減してしまったけれど、そういう方向性を持つサイトの必要性もさらに高まる気がする。アマゾン自身の掲示板とかも一つの手法だけど、あれも色々と問題はないわけじゃないからねえ。

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このページは、不破雷蔵が2015年8月13日 06:58に書いた記事です。

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