中国による東シナ海での一方的な資源開発の現状、写真付きで政府が公開

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近年、中国は、東シナ海において資源開発を活発化させており、政府として、日中の地理的中間線の中国側で、2013年6月以降で新たに12基、それ以前から確認したものを含めると合計16基の構造物を確認をいたしております。


今般、政府としては、現場の状況について、適切な形で関連情報を公表することとし、構造物の位置を示した地図や関連の写真を外務省のホームページに掲載することにしました。東シナ海における日中間の排他的経済水域及び大陸棚の境界は未画定であり、日本は、日中中間線を基に境界画定を行うべきであるとの立場であります。このように、いまだ境界が画定されていない状況において、日中中間線の中国側においてとはいえ、中国側が一方的に資源開発を進めることは極めて遺憾であります。

我が国としては、中国側による関連の動向を把握する度に、その都度、中国側に対して、かかる一方的な開発行為を中止するよう強く求めてきております。今後も、このことはしっかり継続していきたいというふうに思います。


米軍発表のデータや報道資料などで一部は公開されていたけれど、政府側から現状説明と複数写真の展開という具体的姿勢として、初めてとなる今回の東シナ海におけるガス田問題。要は決まり事を創りましょうという話の最中で中国側が席を蹴っ飛ばし、勝手に採掘をバリバリやらかして、その上で「俺達の主権と管轄権の問題。情報の公開は対立を煽る行為だ」と正当化している始末。まぁ、そういうことなら同じ所業を数倍の規模で、見せつけるような形でやってみるのも一つの手である気はするのだけど。「クレオパトラD.C.」という漫画で似たような話があったよね、油田関連で。

誰かが「中国は軍事外交と経済は別物として考えねば」との話をしていたけれど、今件のような経済と軍事外交が絡んだ点に関する問題がすっぽ抜けている。そして昨今の問題の多くは、まさにそれなんだよね。さらに昨今では何か都合の悪い、論理的におかしな話になると「核心的利益」(要は自作による問答無用の無敵カード)を振りかざすようになる。それを「外交だ」と語る筋もあるけれど、それはいわゆる砲艦外交とどこが違うのかな?

中国外務省の陸慷報道官は22日、日本政府が中国が東シナ海で進めるガス田開発の写真を公表したことをついて談話を発表し、「日本のやり方はことさらに対立をつくる意図があり、両国の関係改善に何ら建設的な意義を持たない」と反発した。

と、案の定逆切れ。というより、逆切れすれば自分の我が通るってのを経験的に学んでしまったのだろう。個人ベースだったとしても、国のような大型の集団単位としても、不幸な話に違いない。ただ、不幸になるのなら、当事者だけで勝手になってくれればよく、周囲を巻き込んでほしくないところではある。

日本としては積極的に今後も随時情報の公開をしていくべきだろうね。例えばリアルタイムに。南沙諸島問題と同レベルの重要な話ではあるし。何しろ不確定の境界線からこちらの土地の地下で育っているさつま芋を引き抜かれているようなものだからねえ。

米大統領選が終わった辺りで、大きな変化があるかもなあ......というのは当方の憶測ではあるのだけど。

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このページは、不破雷蔵が2015年7月23日 06:48に書いた記事です。

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