「運動」のための材料作りにしか見えない、朝日新聞の世論調査

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先日ツイッター上のタイムラインに挙がってきた新聞の切り抜き部分。まぁこの類の場合、全体像が出てこないとコラージュなり昔のネタの再燃投下とか、別新聞のものの可能性もあるので、一歩引いて実態を検証しながら見ていかねばならないのは、基本中の基本。話の内容からみて数年前とかいう古いレベルではなさそうだし、コラージュにしては良くできてるな、という感はあるのだけど。

それに今件はあくまでも新聞に掲載されていた分、とするもの。設問自身はもう少し細かな事前設定などもあるかもしれない。そこで色々と調べてみた。


......実在した。しかもそのままだった。一応、アーカイブも探して取得したので、後で調べ直したら消えてしまったとかいうことも無し。

あまりにも誘導が酷く、「統計学の教科書に(悪しき事例として)載せるべき誘導的質問」には違いない。総務省統計局の統計に絡んだガイダンス的読み物の中に、サンプルとして推奨しても良いレベル。しかもこれ、クオリティペーパーを自称し、700万部を刷り上げる大手新聞社のやったこと。

こんな体たらくでは大手新聞社ですら、世論調査の信頼性がどん底まで失墜しかねない。まぁ、損なうであろう信頼は目に見えるものでは無いので、痛みは直接、すぐには覚えないだろうし、慣れてしまえば、それが良いことか否かの判断もマヒしてしまうのだろう。つまみ食いもばれなければ段々と大胆に、量も多くなるのと同じ。

一方で、このような手口が露呈されると、「これまでも同じような事、日常茶飯事的に行われてきたのでは?」との疑いを持たざるを得なくなってしまうのも事実。「今回はたまたまやってしまった」ではなく「今回はたまたま露呈してしまった」と思ってしまうのが人の常。かくしてこれまで少しずつ築き上げてきた信頼性の類が、音を立てて根底から崩れていくようになる。

一つ一つの問題は小さなことかもしれないけれど、それが続々明らかになってくると、「一部の特異な問題では無く、全体的にダメなんじゃないの?」という想いがこみあげてくる。先の吉田問題で反省しました、検証会も開きました、もうしないよう頑張ります的な話は、まったく意味がなかったことになる。明日以降に取り上げる話ではあるけれど「プロメテウスの罠」も良い例だよね、何も変わってないってことの。

以前、調査方法に関してちょいとばかり話題に登った、「その方法、へんじゃない?」とのツッコミに「運動だから良いんです」との返事をいただいたことがあった。


事のいきさつは詳しくは

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このページは、不破雷蔵が2015年7月21日 08:12に書いた記事です。

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