居酒屋でドリンクを注文する客が減ったという話とお客の選択における最適化と

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「酒を飲めない人に酒を飲ませない」という流れが出てきたこと自体は素晴らしい事だと思います。ただ、それがそのまま「酒を飲まない人は水」という流れになってきてしまっており、それが居酒屋の経営を圧迫してしまっているようです。

詳しくは原文で確認してほしいけれど、ざっとまとめると、居酒屋は料理の原価率が高く、(利ザヤが少ない)、原価率の低いドリンクでバランスを取っているのに、最近ではドリンクを頼む客が少なくて居酒屋が困っているという話。書き手側としては雰囲気を壊している、居酒屋のためにもっとドリンクを使え、それがイヤならドリンクを強要されない別の種類の店に行けという話。

で、まぁ、ツイートの解説にもある通り、あくまでも元記事のは居酒屋目線で書かれているけれど、利用者の立ち位置からすれば自分にとって最適な選択肢を選んでいるだけ。その選択肢が用意されているのだから、選ばないはずがない。選んでほしくないのなら、その選択肢を外して別の選択肢を用意すればよいまでの話。ただ、その「お店側に都合の良い選択肢」が、お客にとっても良い選択肢となるかはまた別の問題。

毎月レポート記事を挙げている外食産業の報告書でも、居酒屋系はただでさえ客足が遠のいている。一方でラーメン店や牛丼店が手を伸ばして居酒屋っぽくしたお店は、盛況で客入りも良い。消費性向に変化が生じているのだから、それに応じた対応を見せ側も求められているってことなんだろう。


まるでゲームだ、との意見もあるかもしれないけれど、まさにその通り。行動性向を予想して対応を行い、反応を見るのは、シミュレーション系のゲームと同じこと。というより、シミュレーション自身、実社会の動向を見極めるための疑似実験みたいなものだから。

利益率の高い商品を選んでほしいのならば、相応の誘導策をつける必要がある。隠しパラメータみたいな感じで秘匿しておいて、それを選ばないと困ると批判をするのは、少々お門違いな気がする。

この辺りは客商売、ビジネス、特に商品を直接販売する小売系では常識に近い話ではあるんだけどね......。

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このページは、不破雷蔵が2015年7月 2日 07:00に書いた記事です。

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