情報精査とツッコミの手段の変化で色々と変わっていくのかも、変わると面白いなと思うこと

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先日の総理の米国議会での演説周りに関しても、外務省などから公的な原文が出たり、ほぼリアルタイムで動画が複数か所から配信されて、即興でのツッコミも数日で鎮静化するだろうなあという雰囲気がある中で。その内容に関してまた興味深い動きがあるようで、ふと思ったことを。

テキスト化されて精査可能な状態として発言が残ると、精査が容易になる。勢いで、とかその場限りでの話ならともかく、その内容を継続して多方面に影響を及ぼす目的で語っている場合、内容の確からしさが求められるけれど、その検証が容易になる。居酒屋での私人としての戯言は別に作り話でもいいんだけど、公共の場で自らの立ち位置を公知した上での語りならそうはいかないって感じ。

で。読み返してみれば「その時点で」(後に状況が変化してでは無く)既にツッコミ返せるような内容でも大声を挙げてドヤ顔すれば、何となく通ってしまうものだなあ、という感想が。以前何度か解説したけれど。

同時に思ったのが、その手段、つまり勢いで相手を圧倒して中身の精査をさせずに納得させてしまうってのは、個人の情報発信・受信のハードルが大きく下がった現在では、容易に突っ込まれてしまい、効果が薄れているという実態。もちろん理由はインターネットの普及によるもの。「ネットで真実が」的な話をするつもりはないけれど、少なくとも手段を得られたことに違いは無い。そしてその手段を(あまり)使っていない層、使われていない場面には今なお有効なんだけれどもね。

さらに情報発信・受信のハードルが下がってくると、例えば選挙演説をしている政治家の前で、語っている内容をスマホでがつがつ検索して「ああ、あの話、出まかせジャン!?」って感じで観衆が皆興ざめして後にしてしまうとかって状況も生じるかもしれない......ってすでに起きてるのかな。実際、先の統一地方選挙で選挙カーの演説を作業場や自宅で耳にしながら、ネットで語られている内容を検索で確認して「ああ、この候補者は偽りを語っているナ」と実感したものね。

さらにさらに今後、Apple Watchのように装着型情報端末が勝手に声を取得して、あるいは特定のスイッチを押して精査モードにすると、「先ほどの演説内容の●×に関しては、真偽が疑わしい所があります」って感じでツッコミを所有者に提言してきて......なんて未来もやってくるかもしれない。まぁ、Siri的なアドバイザーの情報が正しいのか否かって問題もあるんだけどさ。


これは発言する政治家・候補者側が、ということかな。まぁ、議会でのやり取りでそのような使われ方がされるかもしれないけれど、その時には相手側も同じような使い方をするから......「誰が論議をしているんだ?」って状態になるかもね(笑)。

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このページは、不破雷蔵が2015年5月 1日 06:13に書いた記事です。

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