男性も料理の腕前はそれなりに必要、生きぬくために、生き残るために

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......というタイトルを挙げるとやたらとオーバーな話になるのだけど、そして自前で普通に自分の料理を作っている人には「何を馬鹿な事を」と思うのかもしれないけれど。シニア層で一人暮らしをするようになったり、あるいは配偶者との二人暮らしの中で奥さんが体調不良を起こしたりなどをして、夫が料理をしなければいけなくなるような状況に至った際に、「料理など作ったことがない」とする事案の話がちらほら目に留まるようになった。「仕方ないので覚えるしかないね」「簡単なものでいいから作れるように」「コンビニとかスーパーのものを上手く活用して」的なポジティブな話とか、「レトルトやインスタント、出来合いのものを卑下する向きもあるけれど、工夫とチョイス次第」という流れなら良いのだけど。

「自分は料理をつくれない、つくりたくないから、配偶者の入院は許さない」「俺様が飢え死にしてもいいのか」的な斜め上的な話になったり、一人暮らしをしてからまともな食事が出来ない云々という、それ何てラノベワールドみたいな感じの状況が耳に入っているので、色々と考えさせられるところがある。

指摘の通り、料理はAll or Nothingでは無い。食べて泡を吹いたり体調を壊したり入院するような物ならともかく、自分で食する限りにおいては、自分で満足できるものを創ればそれでOK。あー、もちろん、好き嫌いにこだわり過ぎて偏ったものばかり食べていると、それはそれで身体がアレになるので、その辺りの調整は必要。毎日三食ビールとヤキトリばかり食べていたら、えらいことになるよ、って感じ。

もちろん他人に食べてもらうのが前提の場合となると、ちょっと話が違ってくる。「一生懸命作りましたで許されるのは自分で食べるものまで。おいしくないものは当然おいしくありません。これがね、人に食べてもらう大変さなのね」とは最新刊の「長門有希ちゃんの消失」での朝倉さんのセリフではあるけれど、まさにその通り(その後に「だからこそ、うまいって思わせた時はもう最高よ? 気合い入れなさい」が続くのだけれど)。


で。該当する事案への対応策としては、書籍も山ほど出ているし、今ではレシピサイトもうなるほどある。探せば高齢者向けのシンプルな料理、それこそ電子レンジを併用してスーパーやコンビニの惣菜、あるいはレトルトや缶詰を使った上でのステキ料理なんてのも容易に情報として見つけられるはず......

......ではあるんだけど。よく考えみると「料理を作ること」自身が行動ロジックに用意されておらず、非常識なものと考えている可能性はあるし、仮に料理を作らざるを得ないと認識できても「どこが分からないのか分からない」状態も多分にある。子供時代は保護者に料理を作ってもらい、大人になってからは配偶者に作ってもらう。自分で料理をした機会がほとんど無いという人も結構いるとなれば、そのようなパターンも容易に想像できる。それが良し悪しってわけではなく、有り得るという話。

さらに、


なんてのもあるからね。よく漫画の描写で、料理が下手な人がどうにか完成させても、台所が惨劇状態になってるってのがあるけれど、まさにそんな感じ。

本当にベーシックマニュアル的な「ゼロのゼロからはじめる、ひとりの料理読本」的なものが必要になるのかもな。それこそ、冷蔵庫の正しい使い方、包丁やまな板の調達方法レベルから。

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このページは、不破雷蔵が2015年4月28日 07:50に書いた記事です。

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