震災後の動向を振り返り見る、ネットの普及とデマの氾濫と

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デマ......というか政治的要因が薄ければむしろガセとした方が適切なんだけれど、今では政治的要因がさほどなくとも発信側の強い意図によるニセ情報の類をデマと呼ぶことが多いので、今件ではそうしておく......に関する、震災4周年を迎えての所感。確かに震災を機に、ネットによるコミュニケーションには加速がついた感はあるし、同時にそれを意図的に悪用する、あるいは無意識のうちに利用し、デマがまん延する形となった。

ただこれもまた、一局面を見ているに過ぎない感があるなあ、というのが当方の所感。

ネットでデマが満ちあふれたのは事実。でも同時に、そうでない情報も満ちあふれたのも事実。結局ネットもまたメディアの一つでしかない。問題とすべきなのは発信元の信頼性ということでは無いかな、と。そして従来型のメディアと比べてネットの方が発信が容易で内容は検索しやすく蓄積されやすく、拡散されやすく、そして可視化されやすい。ただそれだけの話。ネットなのか、テレビや新聞のような従来型メディアなのか、という問題にされがちではあるのだけど、本質はそこにあるのじゃないと思う。

ネットの方がデマが多いとか、従来型メディアが信頼できる・できないといった類のものでは無い。テレビや新聞のような従来型メディアが多分に、メディアというツールと発信元が集約されているから、そのように誤解をしてしまうだけの話。これ、前にも指摘したけれど、インターネットは協会みたいなのがあって大手が牛耳っていて発信をある程度一元化しているわけじゃないでしょ? 新聞やラジオと違って。要は道具なんだよね、道具。

だから本来、ネットと比較すべきなのは新聞ではなく紙。テレビやラジオでは無く電波。ただしネットの方が配信ハードルが低いなどの理由から、ジャンクやノイズが広まりやすい。それだけの話なんだよね。

だからこそ、ネットが普及浸透する今日では、たくさんの情報を精査し、抽出し、有益な、正しい情報を取捨選択する能力が求められることになる。従来型メディアに対する場合よりも。楽をしてスットコドッコイのオタンコナースな悪質まとめサイトやらネイバーまとめに頼ると、痛い目にあうことになる。それが現状では無いかな。

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このページは、不破雷蔵が2015年3月12日 07:37に書いた記事です。

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