電子書籍における書き手の生き残り策と小さくないハードル

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電子書籍をはじめとするデジタルコンテンツのメリットの一つは、切り売りが容易で、欲しいと思った対象がすぐに調達できうるってこと。昔は家庭用ゲーム機でカセットタイプやCDのゲームとの比較として「将来はインターネット経由でゲームがデータとして販売されるから、再版までの間にタイムラグが生じるなんてこともなく、品切れも起こらない」的な話もあったと聞くけれど、それが結局データ販売や、ウェブ上のブラウザゲームにシフトしたのかなあという感じはある。

同時に書籍に限らずデジタル系のコンテンツ販売の際に、大きなハードルとなるのが課金周り。実物の売買で使われる貨幣同様に、1円単位で即時支払いができるようなものでないと、躊躇してしまう。これでも昔のような、クレジットカードしか使えないって状況と比べれば、随分と進歩はしているのだけれど。


安全性と便宜性は概して相反するもので、便利になればなるほど安全性は低下する。通販サイトで購入時に色々と、何度も入力が求められるのは、結局のところ不正利用を防ぐため。その観点で色々考えると、やはり現状のプリペイドカード方式あたりが「現在の発想としては」安全と便利の折り合いっぽいかなあ、という気はする。

もっとも指摘の通り、より便利で安全性の高い施策が立案され、それが常用化されれば、電子書籍をはじめとしたデジタル系コンテンツ、そして物理商品も含めたインターネット通販はさらに普及発展するに違いない。それこそ、画面の投入口に現金をそのままぶち込んで買い物をし、おつりが釣り銭口から出てくるような、それ位の気軽さが最終的には求められるんだろう。

一方、「書評を無料にして、書き下ろしを有料コンテンツ」ってのは、電子書籍に限れば面白い。立ち読みや試読も結局、その本の内容の見極めのために許諾しているものだから、その見極めを口コミ情報でしてもらおうという発想。ただそれって......


つまるところすでにアマゾンが電子書籍の販売でやっていたりするんだよね。書評とまではいかないかもしれないけれど、感想が語られているし。アマゾンでもヤフー個人ニュースのように対価込みで専門家的な人に書評を書かせるシステムを導入するようになるかもしれないなあ、とも思ったりする今日この頃。結構参加する人、多いと思うよ、仮にそんなシステムが登場したら。

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このページは、不破雷蔵が2015年1月26日 07:44に書いた記事です。

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