ゼロにするのは難しい、だからこそ...「食品の異物混入問題で頭によぎったこと」後日談

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先日の【「即写真で世間にアピール」それでいいのかな? 食品の異物混入問題で頭によぎったこと】に関する後日談的な話。どうやら報道界隈ではどちらかというとバッシング肯定派的な流れにある。それでもまだ甘い、不二家の時には芸能人をフル動員する形でつぶれろの大連呼だったから、今件はスポンサーに対する甘さが出ているとの評価もあるけれど、そういう極端な見方はともあれ、「ゼロで無ければ叩いていいよね」的な雰囲気。ゼロ絶対論的な、先の記事でも挙げた震災以降に特に、正義的な印象で振りかざされることの多い論調。

それを語るテレビや新聞でも、「報道の異物」に相当する「誤報」をゼロにするのは難しい。漢字の読み間違い、言い間違い、ケアレスミス。それこそニュース番組ではしょっちゅう見受けられる。それと同じ。「口に入るか否か、生死にかかわるか否かという問題」と指摘する人もいるかもしれないけど、情報の間違いで大きな損害を受けること、場合によっては死者も出ることを考えれば、結局のところ同じになる。だから責められるか否かはケースバイケース。

もちろん事象発生時の適切な対応は欠かせない。仕方ないとしても、起きたことは事実なのだから、真摯に対応をする必要がある。そのレベルのものまでゼロにしろと報道側が強調するのであれば、ニュースなどで言い間違いが生じるたびに、お詫びの記者会見を開いて対応する必要が生じてしまう、というかそれが求められる。

でも......ねつ造はゼロにできる。不意のものではなく、意図的なものだから。意図的にしない、つまり不作為のものもまたしかり。

一方今件ではこんな疑問も生じている。先日のまんがの後日談的なお話として、同じ描き手の方が描かれたもの。


当方にも「被害当事者がしり込みしてしまう」という意見が寄せられた。つまりネットならばその尻ごみのハードルが下がるので......という話。ただそれならネット経由で当時対象に伝えれば良いまでの話。そこで無視されたり誠意納得のいかない対応をされたり、逆に脅迫まがいのことをされたら、さらなるアクションを考えれば良い。ネットでいきなり公開というのは、例えるならばピンポンダッシュをかました近所の子供の家に、大型トラックを突っ込ませて抗議の意を示すようなもの。そのトラックは単なるミニカーのようなものでしかないかもしれないけど、時として本物と同じ威力を持つこともある。

そして「この人達は過去に何があったんだろう」ということだけど、恐らくその指摘の通りのこともあれば、そうでは無く単に集団心理的に、あるいはうっぷん晴らし的に反応している部分もあると思う(恐らくこちらの方が多分ではないかな)。ネット経由ならそれが気軽にできてしまうからね。ネットの便宜性がマイナスに働く一つの事例でもあるんだろうな。

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このページは、不破雷蔵が2015年1月12日 08:25に書いた記事です。

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