コンビニの駐車場を夜間はタクシーに開放して強盗を減らそうという試み

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コンビニ強盗を防ぐため、京都府内で深夜のコンビニ駐車場をタクシーの休憩所として開放する取り組みが効果を上げている。昨年9月の開始から1年間に発生した府内のコンビニ強盗は13件で、前年の同時期より48%減少した。府警は「強盗犯が運転手を気にして犯行を諦めた可能性が高い」と手応えを語る。


取り組みは「ミッドナイト・ディフェンダー作戦」と題し、コンビニは府内の半数となる約500店、タクシーは9割を超える約8400台が参加している。



ニュースそのものを一見した際に「ああ、この考えは無かったわ」的な衝撃を受けたニュース。詳細は記事そのもので確認してほしいし、似たような話がアメリカでも、ドーナツチェーン店と警察との間の話であるけれど(ダンキンドーナツが警察に対し制服とパトカーで来店したらドーナツを無料、あるいは割引で提供するといサービスを展開し、防犯の役割を担わせているという話。アメリカではドーナツは日本のおにぎりのように気軽に食される食品)、それと効用は似ている。まぁ、作戦のダイレクトさというか、地味さはともかくとして......

効果が発揮され、タクシー業者もコンビニ側もプラスの効用を得られて、一石二鳥な取り組み。「駐車場が狭い店では駐車スペースが減るなどの課題はあるが」とのマイナス点も指摘されてるけど、その機会損失と、防犯効果(直接の被害減退に加え、深夜のリスク軽減に伴う客の増加期待)を天秤にかければ、どちらを選ぶかはすぐに判断が出来そうなもの。

で、この「ミッドナイト・ディフェンダー作戦」だけど、探してみると新潟県でも実施するとの資料が確認できた。【公安委員会定例会議の開催状況(2014/02/26)】に、

コンビニエンスストアとタクシーの協定締結による「ミッドナイト・ディフェンダー作戦」の実施について


警察本部から、「強盗事件等の犯罪の発生抑止に貢献することを目的に、地域社会の安全を守るための防犯CSR活動(企業の社会貢献活動)の一環として、3月5日(水)、コンビニエンスストアとタクシー業界が連携し、深夜及び早朝時間帯におけるコンビニエンスストア店内や周辺の警戒を強化する『ミッドナイト・ディフェンダー作戦』を開始する。活動内容は、タクシー等乗務員による参加店への立ち寄り及び声かけ等の見守り活動、参加店舗による、タクシー乗務員への休憩場所(駐車場等)の提供及び来店客へのタクシーコールサービスなどの自主活動を推進するものである。本活動には、新潟県コンビニエンスストア防犯協議会に加盟する7社、新潟市ハイヤータクシー協会に加盟する26社、新潟地域個人タクシー連合会に加盟する4団体が参加することとしており、3月5日(水)、新潟市内において、県警察を立会者として各団体による協定締結式を行う。協定締結後、参加店舗マークである表示ステッカーの貼付状況等の活動状況について報道する予定である。なお、京都府警等においても同様の取組みが行われている。」旨の報告があった。



との文言が確認できる。各種手続きのみ、あとは公知資料の作成と配布ぐらいで、大きなリソースを必要とするわけでもなく、非常に効果的な切り口であることから、他の自治体でも促進されていくかもしれないね。

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このページは、不破雷蔵が2014年12月29日 06:26に書いた記事です。

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