自営業・自由業のお仕事先との関係とお金周りのガイドラインのお話

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サラリーマンなどのような一般就業者は業界単位での給与水準がよく公知されているので、ある程度の高低は把握できるけど、自由業や自営業、特に創作系の仕事になると、業界水準的なものが把握しにくく、対価を求める際のさじ加減が難しい。仕事発注側の善意に任せていると、時に振り回されて酷い目に合うことも少なくない。さらにそれが自分自身だけでなく、後続の人たちにまで迷惑をかけているということになれば......。

もちろん創作系の場合、その創作物への対価という観点も多々あるので、一概に業界水準とか、あの先生がこれだけだから自分もこれだけを望むってのが難しいのは分かる。ネットゲームで集会場的な酒場に集う各キャラクタが、冒険で得たアイテムや金貨の量を比べてみたら、皆が皆違うってのと同じような感じ。それぞれのキャラのレベルは違うし、経験した冒険内容も別々だから。

とはいえやはり同じような環境下で契約をし、対価を求めて創作をしている以上、一定のガイドラインは欲しいところではあるし、理不尽さを覚える報奨は色々と不幸を呼び起こす。【値切りをして良い相手としてはいけない相手】でも解説しているけれど、技術を使って対価を求めている職人にとって、対価はそのままその技術の評価にもつながっているのだから。


金銭周りは、個人事業主であるからこそ大重要。企業ならば社長さんなんだから。自分でやりたいことをやれて、お金がそこそこ入ればいいや、っていう考えは、結局自分自身の創作、仕事にも、その考え「おざなりでいいや」を適用していることになる。善意で接してくれる担当ならいいけれど、そうでない人もいないわけでは無いので、下手をすると痛い目にあうことも、なんて事案もありうる。

自分自身の事でもあり、後続の同業者のためでもある。主張すべきことはしっかりと主張すべきってのは、ホントそう思うね。

......ただ、経験則として。原稿料周りの話ってのは結構難しい。同じ位の経験を持つ人と比べてページ単価が低く、引上げを要求したところ、単価引き上げ要求は通ったのだけれど、途端に発注ページ数を減らされて、結局収入が減ってしまったなんていう、笑えない話もある。対象雑誌のページが減ったわけでは無いので、よりコストの安い書き手への割り振りが増やされた次第。まぁこの場合はスキルの面で「ひと山いくら」の範囲にしか思われてなかったってのが一因なのかもしれないけどね(哀)。

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このページは、不破雷蔵が2014年11月 6日 08:07に書いた記事です。

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