がんによる死亡率が増えているけど、がんが凶悪化したわけじゃないよ?

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現時点ではまだ詳細は触れておかないことにするけれど、どうやら先日、高名な肩書を持つお方による、日本の死因率で悪性新生物(がん9関連が上昇しているのはどうとか、がん保険の陰謀が云々という話が出て、色々と界隈が騒がしくなってきたようなので、伏線的にということで関連する資料を提示。双方とも本家サイトからのもの。

そこでも触れているけど、結局日本でがんによる死因率が上昇しているのは、

「悪性新生物」の上昇傾向に関しては、「がんが強力化している」「がん対応策が立ち遅れている」などの誤解を招くことがある。しかし実際には「他の死因リスクが減った」「がんで亡くなりやすい高齢者の総人口比が増加している」のが原因。

ということ。毎日行うチェック用のサイコロを振る機会において、他のサイコロの振る回数が減りつつあるのに、がんの回数がさほど減らなければ、結果として振ったサイコロで「当たり」が出る確率はがんの方が高くなる。もちろん日数が経てばたつほど(=歳を経れば経るほど)サイコロを振る回数が増えるわけで、高齢化が進めばそれだけ積み重なるのも道理というもの。

加えて言えば「死因別寄与年数」のところにもある通り、心疾患や脳梗塞ほどではないけれど、悪性新生物の項目もちゃんとプラスが出ている。つまりがんによる死因関連で対策効果が出て、全体の寿命が伸びていることに貢献しているってこと(見方を変えると年寄りによるがん死が増えているということになるのかな)。

海外、例えばアメリカの事例とも比較したいのだけど、先日掲載した【アメリカの喫煙状況をグラフ化してみる(2014年、CDC版)】のような、CDC内において死因別動向に関してデータベース化されているページが見つからない。レポートはいくつか確認できるのだけどね。データベースがあればそれを抽出して、似たようなグラフが作れるのだけど......。

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このページは、不破雷蔵が2014年10月15日 07:57に書いた記事です。

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