「プロメテウスの罠」は誰にとっての罠なのか

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連載当時から関係者界隈からは色々と指摘されていたものの、結局連載は継続され出版化され、しかも新聞協会賞まで受賞した『プロメテウスの罠』。扱いにくい、制御が難しい巨大な力を意味する「プロメテウス」という言葉を使うあたりから、色々と原子力周りを揶揄する言い回しとして、当人らはしてやったりというネーミングだったんだろうけど、先の「吉田調書」で関連記事の確からしさレベルで疑念が投げかけられる昨今では、むしろ特大ブーメラン状態となりつつある。その一端を垣間見れるお話。


案の定一連のツイートに対しても斜め上な、「お前それは論点が違うだろう」的な逆切れレスポンスが確認できるけど、それはさておき。この手法って先の「美味しんぼ」の表現問題において3回作の最期に編集部がやらかした「識者の意見」としてまともな研究者とトンデモ界隈の人達を同列に並べた手口と似通っているんだよね。

新聞社は報道機関でもあるけど同時に言論機関でもある。だからこそテレビのような報道機関的なレベルでの規制と比べれば緩やかだけど、報道機関だからこそ許されている、守られている部分も多い。その報道機関としての立ち位置の前提は「中立報道」。読者も多分にそれを認識して読んでいる。そのような環境下で、恣意的な内容を表記し、恣意的であることを明らかにしないってのは、要するに「嘘つき」と評されても仕方のない所業。

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このページは、不破雷蔵が2014年9月18日 06:49に書いた記事です。

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