風が吹けば桶屋が儲かる的な「経済波及効果」

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北海道新幹線の着工やさっぽろ雪まつりの開催など、大きな事業やイベントがあると、新たな需要が生まれ、さまざまな生産活動を誘発する。それらは数字として予測され、一般的に経済波及効果といわれる。実際の算出法は一体どのようなものなのだろうか。

●対象は多分野 需要が生産活動誘発
経済波及効果の分析は、都市の開発整備や交通網の建設など公共事業だけでなく、北海道日本ハムファイターズやコンサドーレ札幌の活躍、YOSAKOIソーラン祭りの開催などあらゆるものが対象になる。

公共事業やイベントがあると、新たに物やサービスを求める需要が生まれる。需要があると、生産活動を生み、物やサービスが供給される。波及効果の分析ではどこかで大きな需要があると、さまざまな分野で順を追って生産活動が増えると考えるのが基本だ。

公共事業の場合、公共投資額を直接効果とする。この事業の原材料供給のための生産活動が一次波及効果。さらに直接効果と一次波及効果によって、生産活動の増加で雇用者所得が増える。その増加分が消費に回って、さまざまな産業の生産活動を増やす。これを二次波及効果と言う。直接効果と一次、二次波及効果の合算が経済波及効果だ。


先日の【生産波及の大きさ(実質)】と関連するお話で。経済が複雑化した現在では、一つの物事が動くと玉突きのように多数の関連事項が動くという話。これ実は逆も同様で、一つが縮小すると周辺まで縮小のあおりを受けるってことにも注意しておくべき。

もちろん経済、市場は水物。必ず想定した通りの動きが起きるとは限らない......というよりは起きないと思った方が良い。あくまでも「これに近い結果に落ち着くんじゃないかな」という指針、ガイドライン的なもの。部屋に節分の豆をまいても、どこに散るかまでは確定できない、でも「ここらへんじゃないかな」と推測できるのと同じ。カオス理論やらベイズ理論やらを駆使すれば、もう少し面白いこともできる気はするけどね(それにはデータの蓄積が欠かせない)。


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このページは、不破雷蔵が2012年11月26日 08:21に書いた記事です。

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