【更新】電気自動車の走行距離のトラブル

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[説明と異なりすぐにバッテリー切れとなる電気自動車(PDF)]

↑ 三菱 i-MIEV (1/64 ダイキャストミニカー 赤/白 塗装済み完成品)
↑ 三菱 i-MIEV (1/64 ダイキャストミニカー 赤/白 塗装済み完成品)(電気自動車全般としてのイメージであり、今件の該当車というわけではありません)


自宅から職場まで片道80kmある。12月に販売店へ出向き、担当者に「燃料費を節約し、より快適な車で通勤したい。職場までは往復で160kmある」と伝え、電気自動車について話を聞いた。担当者からは「最高約200kmまで走行可能なので往復160kmであれば大丈夫だろう」「充電するために途中で充電ポイントに寄ることなく、職場への往復ができる」「電気自動車なので快適な車だ」と説明された。また、別のアドバイザーからも「職場のさらに先まで納車に行ったことがあるので大丈夫だろう」と言われたため、通勤に使用できるのならばと思い購入した。

しかし、実際は説明と大きく異なっていた。自宅でフルに充電すると走行可能距離が約200kmと表示されるが、暖房を入れずにエコモードで走行しても、勤務先に着いたときには、残りが30km前後と表示される。降雪時はさらに減って残りの走行距離は15km程度になる。そのため、毎回職場から15分かかる充電ポイントまで行き、30分かけて急速充電をして帰宅する必要があった。また、暖房をつけると走行可能距離がさらに10 ~ 20%短くなってしまう。勤務先に到着するまでに充電ポイントがないため、電気が切れたらと思うと不安で、暖房を入れながら走行できない。

納車から1週間後、販売店に解約したいと伝えたが、「解約できない」「冬の納車は初めてで、そんなに電力を使うとは知らなかった。メーカーから冬の走行距離のデータはもらっていない」と言われた。その後、販売店と話し合い、「7月末までに職場の近くに充電器を2基設置する」と言われた。2月になり、暖房のない運転環境が寒過ぎて耐えられないこと、必ず帰りに充電しなければならないのも面倒であることを伝え、「7月末までに充電器が設置できなければ全額返金する」との約束を交わした。しかし、書面には「充電器の設置を努力する」という内容のみで、全額返金や設置時期の約束が消えていた。寒い中での通勤に耐えられないので、すぐに解約して全額返金してほしい。


カタログスペックはあくまでも最良時の状態のもので、実際に使うとそれより短い航続距離しか得られないってのは良くある話......とはいえ、代理店側もその実情をほとんど把握してなかったのは結構問題。結果概要の部分にも、

ガソリン車での実燃費はJC08モードの70%程度ともいわれる。電気自動車は使用環境、運転操作により走行可能距離が大きく異なるため、実際とJC08モードとの乖離はさらに大きくなると考えられる。また、電気自動車は暖房時にも燃費が悪化する。メーカーのホームページにも走行可能距離が極端に短くなる例が表示されている」との見解を得た。


などという文言がある。やはり指摘されていることだけど、「電気自動車は、「動力源がガソリンから電気に代わっただけの車」というより、今までの自動車とは違う商品であることが分かるように説明することが事業者に求められる」ってのがポイントだろうね。今後こういう話は次々出てくるんだろうなあ......。


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このページは、不破雷蔵が2012年11月19日 08:00に書いた記事です。

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