【更新】ドコモ、基地局の非常用電源に燃料電池を導入

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[NTTドコモ、燃料電池を基地局の非常用電源に導入など長期停電対策を発表]

↑ 基地局の非常用電源
↑ 基地局の非常用電源


基地局における長期停電対策の新たな取り組み
-燃料電池導入及び遠隔制御による装置の省電力化-

株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(以下ドコモ)は、災害時などにおける長期停電対策のため、従来設備よりも軽量かつ省スペースで長時間利用できる燃料電池を基地局の非常用電源として2013年3月から導入いたします。

また、災害時などに遠隔操作で基地局の消費電力を抑制することにより、サービスエリアを維持しながら非常用電源を長持ちさせることができる機能を開発し、全国の対象基地局へ導入が完了いたしました。これらの取り組みにより、今後は災害などで長期停電が発生した際も携帯電話サービスをより長時間お使いいただくことができるようになります。

基地局における新たな取り組みの内容は、以下の通りです。

1.燃料電池の導入

基地局の非常用電源として、2013年3月から燃料電池を導入します。従来の基地局バッテリー24時間化のために設置されている鉛蓄電池と比較すると、重量が約14分の1、容積が約2分の1になる等、軽量・小型化されるうえ、非常用電源として40時間以上運用することが可能になります。当初は燃料として消防法上の危険物に該当しない濃度60%未満のメタノール水溶液を使用し、将来的にはバイオ燃料化も検討する予定です。これにより環境にやさしいエコ発電を実現する次世代グリーン基地局の推進につながり、環境貢献も期待できます。

今年度中に関東甲信越の一部基地局への先行導入を開始し、2013年度から順次他地域の基地局への導入を目指す予定です。

2.遠隔制御による装置の省電力化

本機能は、遠隔操作で基地局の装置もしくはその一部ごとに電源ON/OFFの制御を可能とするもので、この制御により電力消費を抑制(※1)することができます。

これまでは停電等で基地局装置が非常用電源による運用を余儀なくされた場合、現地へ駆け付け、現地作業による省電力化を実施することで電力消費を抑制しておりましたが、今後は本機能により省電力化をおこなうことで、携帯電話サービスをより長時間提供することが可能となります。

本機能はソフトウェア変更により2012年4月から導入し、7月に全国の対象基地局に導入完了しました。すでに2012年7月の九州豪雨、9月の台風17号の際にも運用しており、今後も非常時の通信確保を目的に、本機能を活用してまいります。


以前にも何度かお伝えした、ドコモ基地局の非常時における柔軟性向上のための施策の一つが発表されたので覚書。こういう「備え」って「もしも」の時でないと実力を発揮しないので、平時は忘れられがちだし、やもすると軽視されがちなんだけどね。出来ることはちゃんと手を打っておくにこしたことはない。

目の前に見える設備だけが、インフラを支えるすべてではないという、一つの事例でした。

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このページは、不破雷蔵が2012年10月26日 07:58に書いた記事です。

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