阪神・淡路大震災では「がれき」などの処理は県内だけで行われたのか

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まだ、阪神淡路大震災で発生した瓦礫は兵庫県内で処分したみたいなデマが回ってるけど、兵庫県の公式資料の阪神淡路大震災における災害廃棄物処理についてbit.ly/z7hjmIをみたらわかるけど、可燃物、不燃物合わせて百数十万トン広域処理してるぞ。誰か広めてくれ。

— Polarisさん (@Polaris_sky) 3月 20, 2012

↑ 「阪神・淡路大震災における災害廃棄物処理について」(1997年3月・兵庫県生活文化部環境局環境整備課作成)に基づく、可燃物・不燃物の処理内訳(1996年末時点の見込み量)(万トン)
↑ 「阪神・淡路大震災における災害廃棄物処理について」(1997年3月・兵庫県生活文化部環境局環境整備課作成)に基づく、可燃物・不燃物の処理内訳(1996年末時点の見込み量)(万トン)

↑ 「阪神・淡路大震災における災害廃棄物処理について」(1997年3月・兵庫県生活文化部環境局環境整備課作成)に基づく、不燃物の処理内訳(1996年末時点の見込み量)(万トン)
↑ 「阪神・淡路大震災における災害廃棄物処理について」(1997年3月・兵庫県生活文化部環境局環境整備課作成)に基づく、不燃物の処理内訳(1996年末時点の見込み量)(万トン)

1995年に発生した、阪神・淡路大震災。最終的に発生しうるがれきの量は約2000万トンと推計。そのうち道路・鉄道などの公共・公益系が約550万トン。兵庫県の1994年当時の一般廃棄物総排出量は248万トンで、約8年分。今件資料ではそのうち市町が実施する住宅・建物系約1450万トンの処理について語られている。

グラフ化したのはそのうち、資料作成時点で処理が終了し、統計化されている不燃物・可燃物について。差し引き、数百万トンがこの時点でまだ未処理っぽい。処理の進捗は資料を見ていただくとして。

ツイッターのつぶやきでも言及されているように、県内ですべて処理という事実は無し。元々【フェニックス|大阪湾広域臨海環境整備センター】が近場にあったので、それなりの量を埋立に回すことができたんだけど、それでも全部は無理(時間的・作業工程的問題もある)。そして記録の上でも、県外でもこの時点で150万トン近くが処理されている。「全部県内で云々」というのは誤り。

それと。阪神~の時と今般の東日本大地震・震災で大きく異なるのは、該当地域が受けた打撃の違い。「県内処理」をしたくても、その県内の関連施設の被害が大きいのでは、処理もおぼつかない。行政機関が丸ごと流されたという地域も少なくないのだから。

ともあれ。公的データとしては、このような形な次第。

しかし1997年っていったら、インターネットなどISDNやらOCNの時代。当時の紙資料がPDF化されて残っていたというだけでもありがたい。そして記録の大切さがあらためて認識できるよね。

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このページは、不破雷蔵が2012年3月22日 08:55に書いた記事です。

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