段階的対応の考え方

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デフコン(Defcon)とは、Defense Readiness Conditionの略。通常は戦争への準備態勢を5段階に分けたアメリカ国防総省の規定を指す。

デフコン5は完全な平時であり、デフコン1だと完全な戦争準備態勢(非常時)となる。 例を挙げると、デフコン5では核攻撃機は米本土地上待機であるが、デフコン1だと24時間3 - 4交代でアラスカまたは北極圏上空待機となり、その他も地上待機となる。

日本で言うと、気象情報の警報や注意報の区分と同じ考え方である。日本でもこの考え方が導入され始めている。


・デフコン 1
最高度の準備を示す。今までに用いられたかどうかは定かではないが、アメリカ軍やアメリカ領土に対する外国軍による切迫した、または進行中の攻撃のために予約されている。核兵器の使用が許可されることもある。

・デフコン 2
最高度に準じる防衛準備状態を示す。キューバ危機の際に一度だけ宣言されたことがある。1962年10月23日に宣言され、戦略航空軍団はB-52爆撃機の一部を空中待機、残りのB-52とB-47は滑走路待機となった。これは戦略航空軍団については、11月15日まで継続された。

・デフコン 3
通常より高度な防衛準備状態を示す。アメリカ軍の使用する無線は機密コールサインに変更される。2001年9月11日の同時多発テロの際にも宣言された。

・デフコン 4
情報収集の強化と警戒態勢の上昇を意味する。冷戦時に、大陸間弾道ミサイル部隊のデフコンはほとんどこのレベルだった。

・デフコン 5
平時における防衛準備状態を示す。準備状態の上昇は統合参謀本部が実行し、国防長官が宣言する。


有事、あるいはそれの気配がする状況に対応する、段階的対応手法の代表的なものとして挙げられるのが、この「デフコン」。昨今の各種震災周りの、一般的な姿勢や反応が、あまりにも極端すぎて、この「段階的対応」の考えが無さ過ぎる気がしたので、覚え書きも兼ねて。

要は「デフコン1とデフコン5だけしかないってのは、本人が満足しているのなら構わないけど、それを周囲にも強要するのはどうよ?」こと。まぁデフコン1で年中暮らしていけば、安心なのには違いないけどね。逆にその備えで色々と持たないよなあ、と。

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このページは、不破雷蔵が2012年1月30日 08:24に書いた記事です。

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