北海道電力管轄の冬場の話

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昨日質問のあった話。やや気になる内容だったので、自分の答えを覚え書きとして。北海道電力の現在における電力需給予想は、最大電力として547万kW。それに対しリリースの時点(3月30日)では680万kWで、予備力が133万kW、予備率が24.2%の予定だった。北海道電力管轄では冬場に電力のピークを迎えるので、この値はいずれも12月の最大3日平均電力ね。

で、だ。

泊原子力発電所なんだけど、現在は1号機が定期検査中・2号機が運転中・3号機が、定期検査のため調整運転中。合わせて出力が0+57.9+91.2=149.1(万kW、定格)。2号機が8月下旬に検査に入り、1号機は未だに検査中。しかも昨今の状況を見ると、定期検査に入った原発については、なかなか再開のOKサインが出ない。仮に1号機・2号機が止まったままだと、上の680万kWから(本来なら冬には稼働しているはずの)1・2号機分の電力を引くから、680-57.9×2=564.2万kW。

需要予想が547万kWに対し、供給上限が564.2万kW。まぁ数万kWの誤差はあるにしても、予備力は3%ちょっと・20万kW足らずになってしまう。そしてもちろん東電など他の電力会社からの援電は期待できない。

数年前の資源高の時、燃料費高騰で冬場において色々と北海道では大変な騒ぎになったけど、今年の冬は電力周りで色々と頭を抱えることになるかもしれない。

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このページは、不破雷蔵が2011年6月20日 12:56に書いた記事です。

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