「溜めこむ余裕があるなら俺らに寄越せ」実践してたら今ごろは

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ちょっと前まで大企業に「内部留保金ガー」「大企業は金溜めこんでフンダラダー」「留保なんてどうでもいいからもっと従業員に還元しろヘゲゴモモー」と叫ぶ声が事ある毎にあったけど(現行政権政党がその旗振ってるから仕方ないけどネ)、その際に「有事に備えて」を余剰金などの理由の一つとして挙げた。

でもその説明にしても、結局ほとんど聞き入れられなかったどころか逆切れされたのを覚えてる。

で。その「有事」が東日本大地震とその震災で起きたわけだけど......。かつてフンダラ言ってた人たち、どう説明するのかしら。貴方達のおっしゃる通り、保険や備えなど必要無いから「その年の収穫はその年に全部配れ」って感じでやってたら、今数々の大企業が行っている支援や義援金、自社の尋常ならざるスピードでの復旧もロクにできないどころか、その大企業自身も破綻してた可能性が高いのですよ。

機動力のある中小企業が積極的に動く一方で、大企業もダイナミックなレベルで支援を続けている。工場が倒壊してしまった、部品や素材を創る会社も、全力で操業再開に向けて超人的な意気込みと資産の投入を行っている。

でもこれらもすべて、「こんなこともあろうかと」と溜めておいた余力、資金がなけりゃ出来ない。

貴方達がしてきた主張は「命綱を付けずに綱渡りをした方が綱のレンタル料がかからなくていいじゃないか」「ヘルメット代がもったいないからバイクに乗る時ヘルメットつけなくていいや」というのと同じなのです。

......まぁ、度合いによりけりですけどね。


以前【大企業役員のボーナスや給与と企業業績の関係をグラフ化してみる】【大企業の配当金と人件費の関係をグラフ化してみる】、そして【日銀レポートによる「なぜ好景気でも賃金は上がらなかったのか」】などで触れた、企業、特に大企業における余剰金などの話。会計の概念を理解していない人の話はさておくにしても、そして一部の過度な蓄積をしている企業は別にしても、「もしものため、保険だなんて詭弁だ、もっともっと分け前寄越せ」的な話があったわけだ。

その辺の想いがふと馳せたので昨日ツイートしたものを少々再編集した上で。まぁこれも覚書ということで。種もみ食い荒らしたり保険を片っ端から解約したり、救命ボートを整備する予算などもったいないとか、そんな感じなんだよね。雰囲気的に同じなんだよなあ、と。

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このページは、不破雷蔵が2011年4月19日 08:08に書いた記事です。

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