縄張り意識と新サービス

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KLMオランダ航空が始めた新しいビジネスクラスのサービスの紹介。要は三つ並びの座席の中央を空けて、両脇の人が隣を気にせず座れるようにするというもの。何でそんなものがいいのかってのを、実際に「隣に人がいるとウザく感じるよね」という社会実験を行って説明している......というより、周囲が空いてるのにわざわざ隣に座ると「うほっ」な人と勘違いされてるだけじゃないのか、と思うのだけど。

これ、文化人類学者のエドワード・T・ホールが提唱したプロクセミックス(proxemics 人と人の距離を研究する学問=近接学)で有名な話で、詳しくは【家族の距離と他人の距離】などを参考にしてほしいけど、45センチ以内に他人が入ると、親密な関係にある人以外は「出てけ」という感情を持つようになっちゃうわけね。で、座席の隣に座ると「出てけ」モードが発動するという次第。

......単にお客が埋まらなくて、逆転の発想として始めたサービスのようにも思えるけどね(笑)。ともあれ、興味深いお話ではあります。


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このページは、不破雷蔵が2011年2月14日 20:52に書いた記事です。

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