【更新】「のべ人数」と「実際の人数」

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[公的年金受給者数が最多...加入者は4年連続減少]



厚生労働省が24日に発表した「2009年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の受給者数は09年度末でのべ5988万人となり、過去最多を記録した。

逆に、年金制度を支える側の加入者数は6874万人と4年連続の減少となった。


......と言うわけで、本家サイトでも【受給者110万人増・加入者62万人減...2009年度の公的年金事業概要発表】でお伝えした年金の話。これを伝える読売の図が、結局直すつもりもないようなのでここでツッコミ。本文ではちゃんと「のべ」って書いてあるんだけど、グラフではそののべ人数を単なる受給者数として表記しちゃってるんだよね。これ、大違い。例えば厚生年金受給者は、普通は基礎年金+厚生年金保険の二階建てを受給できるわけなんだけど、「受給者(実受給者権数)」では一人、「受給者(のべ)」では二人って数えちゃう。例えるなら、牛丼と小カレーを頼んだ場合、「受給者(実受給者権数)」ではお客一人、「受給者(のべ)」ならお客二人っ感じ。

で。加入者の方は重複カウントはしない方式で計算してる。そりゃそうだ、厚生年金加入者でも、基礎年金部分と厚生年金部分を別々に払込するわけじゃないからね。

ともあれ、この図、見た目にガクブルきちゃうっていうか「受給者急増してるやん!」と錯覚を受けかねない(増加してるにゃ違いないんだけどさ)。何のためにこんなことをしたのか、それとも単なるスットコドッコイなのか。ちなみに「受給者(実受給者権数)」より「受給者(のべ)」のカーブが急だというのは、つまりサラリーマン・サラリーウーマン(厚生年金受給者)の退職・受給開始者が増えてることをも意味するんだよ。

まぁ、そんなところ。


(最終更新:2013/08/30)

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このページは、不破雷蔵が2011年1月25日 20:27に書いた記事です。

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