【フランスとドイツの家庭生活調査-フランスの出生率はなぜ高いのか-】
主なポイント
   1. フランスの高い出生率を支えるもの
      ○高い出産期女性の労働力率(80%)と高い合計特殊出生率(1.89)
      ○手厚くきめ細かい家族手当
       ・第2子以降には所得制限なしで20歳になる直前まで家族手当を給付
       ・子どもが3歳になるまで育児休業または労働時間短縮が認められ、第2子以降の育児休業手当は3歳まで受給可能
       ・保育ママ、ベビーシッターの利用に関する補助金も利用可能
      ○子どもをもつ家庭に有利なN分N乗方式の所得税制
      ○多様な保育サービス
      ○35時間労働制で男女とも短い労働時間
      ○同棲による婚外子が一般化
   2. ドイツはなぜ出生率が低いのか
      ○ドイツは児童手当等の現金給付は手厚いが、合計特殊出生率は低迷(1.34)
      ○保育サービスが不足
      ○学校は半日制、給食はなく、子どもは昼前に下校するため、母親のフルタイム就業は事実上困難
      ○フランスよりも性別役割分業意識が強いこともあいまって、女性は就業か子育てかの二者択一を迫られる状況
   3. 日本への含意
      ○家族政策の内容、子育てをめぐる諸政策の一貫性等が必要 
    
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