大和システム(8939)、ADRの措置叶わず民事再生手続開始

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【民事再生手続開始の申立てに関するお知らせ(PDF)】


当社は、平成22 年10 月1 日開催の取締役会において、民事再生手続開始の申立てを行うことを決議し、同日付けで大阪地方裁判所に民事再生手続開始の申立てを行い、即日受理された上、同裁判所より監督命令及び弁済禁止等を内容とする保全命令が発令されましたので、下記のとおりお知らせいたします。
このような事態となり、お客様、お取引先様、株主様及び関係先の皆様には多大なるご迷惑をおかけしますことを心よりお詫び申し上げます。今後は、裁判所及び監督委員の監督の下、役職員一同、当社事業の再生に向け全力を尽くして参る所存ですので、何卒ご理解とご支援を賜りますよう、伏してお願い申し上げます。

(中略)

同年9月10日、当該候補者から、最終的にスポンサー支援を断念するとの申入れを受けるに至り、当社におきましては、スポンサー支援を前提としない事業再生計画案の検討も鋭意行いましたが、当社の事業再構築へ向けた動きが長期化する中、足元の業績は下振れ傾向が続いており、スポンサーの支援を受けられない状況のもと、遂行可能性があり、取引金融機関全員の同意を得られる見込みのある事業再生計画案を策定することは極めて困難であるとの判断に至りました。

そこで、平成22 年10月1日、当社は事業再生ADR手続の続行を断念するとともに、改めて裁判所の監督のもと民事再生手続により事業の再生を図っていくことを決定し、同日、事業再生実務家協会および手続実施者に対して事業再生ADR手続を終了することの申入れを行いました。当該申入れを受け、同日、手続実施者は同手続の終了について決定した上、当社に対しその旨の通知を行いました。


最近上場企業の倒産・上場廃止が減った背景には、事業再生ADR(Alternative Dispute Resolution、「裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律」に基づく、裁判外紛争解決手続。要は裁判以外で債権者・債務者が腹を割って話し合い、早急に事態打開の解決策を検討し合う)を使う企業が増えてるってのがある。で、大和システムも今年の6月1日にそれを適用して「お金出してくれるところ、きてちょ~」と応募かけたんだけど、結局「パス」されてしまい、「資金繰りがつかないので事業再生計画も遂行できんぞな」となり、結局民事再生手続き=倒産へ。

ADR申請・受理されておきながら、結局援助を受けられずに倒産・上場廃止ってのは聞いた記憶がないなあ......

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このページは、不破雷蔵が2010年10月 1日 18:13に書いた記事です。

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