東大、昆虫の社会における「おばあちゃん効果」を発見

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私たちは昆虫において、雌の成虫が繁殖を終了した後も生存し、自らを犠牲にして他の個体を守るという現象を発見しました。今回の発見は、同じく女性が繁殖終了後も長く生存するヒトの社会の進化に新たな洞察を与える成果であり、繁殖終了後の延命をもたらすメカニズムの解明につながることが期待されます。

(中略)

ヨシノミヤアブラムシでは繁殖を終えた雌の成虫が自己犠牲的な防衛を行うことにより血縁個体を助けることがわかりました。ヒトではおばあちゃんが蓄えた知識・経験が社会の中で役立っていますが、ヨシノミヤアブラムシにおいても、加齢に伴い蓄えられた防衛物質が血縁個体を守るのに大きく貢献しています。今回の研究は、知能の高い哺乳類に限らず繁殖終了後の利他行動の進化が可能であることを示すものであり、今後の研究によって、繁殖終了後の延命をもたらす進化学的・生理学的メカニズムの解明にもつながることが期待されます。


要は繁殖活動を終えた生命体のうちメスが長生きする事由が、その個体の血縁を守るための行動を本能づけられている点にあるという話。これが人間のような高等生物だけでなく、アブラムシのような虫にも確認できたということで、生命と種の仕組みの解明に一役買うのでは……ということらしい。それにしても「おばあちゃん効果」というネーミングはある意味凄いな。

……オスはどうなのだろう。ああ、カマキリの例があるか(涙)。

(ソース:【リリース】)

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このページは、不破雷蔵が2010年6月18日 20:11に書いた記事です。

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