原油先物(WTI)価格の推移をグラフ化してみる(2011年12月分まで反映版)
昨今ガソリン価格が再びじわじわと上昇している。原油価格が高騰しているのが一因だが、幸いにも同時に円高が進行しているため、昨年ほどではないのが幸いだ(【円ドル為替相場の移り変わりをグラフ化してみる(2011年9月分まで反映版)】)。しかしその幸運がいつまで続くかは分からず、また原油価格そのものが高値をつけている事実にも変わりは無い。そこで今回は以前【原油先物(WTI)価格の推移をグラフ化してみる】で掲載した、「WTI(アメリカ南部などで産出される原油ウェスト・テキサス・インターミディエイト(West Texas Intermediate)WTIの先物価格)」の時系列データのグラフを更新し、石油(原油)価格の変遷を眺めてみることにした。データ取得元はアメリカのエネルギー省(Department of Energy of the US government)が提供している【原油関連の価格データ】。ここからWTIのデータ(F.O.B. (Free on Board) Spot Prices of West Texas Intermediate (WTI) Crude Oil and Brent Crude Oil - Most Recent Tuesday - from Reuters Ltd. in EIA's Petroleum Navigator、そしてその内部のページでCrude Oil WTI - Cushing, Oklahoma。あるいは全体)を選択する。
説明によれば1986年1月から最新月日までのデータがもりこまれているとのことだが、そこまで昔のは要らない(後述のグラフで補完するため)。純粋に前回記事で作成したグラフに、直近までの値を追加する。なお掲載されているデータはオクラホマ州のCushingに位置する売り手側施設での価格。

↑ WTI価格WTI価格(1バレルあたり、ドル、1998年〜)
いわゆる「サブプライムローンショック」後の資源価格高騰時における価格の急騰が一番目立つが、それ以外でも中期的に原油価格は上昇傾向にあること、そして2009年以降は一時もみ合いを続けながらも上昇を継続し、再び最高値に迫りつつあるのが分かる。
続いて1946年1月から月次単位でWIT価格を保存している場所「Economagic.com」で取得したデータによるグラフ。こちらから【時系列データ】を抜き出していく。以前の記事で2010年の中途までは用意できているので、それ以降直近までを追加するだけでOK。なお「年ベースでの最高値」では無く「毎年の12月の値」を元にしているため、例えば2008年の値は同年で最高値を付けた夏の130ドル強では無く、12月の40ドル強になっていることに注意。

↑ WTI価格(各年12月時点、2011年は直近データ)(1バレルあたり)
1970年頃まではほとんど固定相場で非常に安価(例えば1950年なら2.57ドル)だったのが、石油ショック前からじわじわと上昇。1970年代の石油ショックで大きく値を上げていく。その後はやや安値となり小刻みな上下を見せつつも安定していたが、21世紀に入ってから再び大きく上向いている様子が分かる。また2008年以降の資源高騰とその後の反動による急落が、いかに異常な状況だったかも理解できよう。
昨今では冒頭にある通り再び原油価格の高値傾向が見られ、少しずつ底値がつり上がる感がある。有効な政策が打たれなければ、ガソリン・灯油価格や石油製品、そして石油価格に大きな影響を受ける二次的商品も、この動きに大きく揺さぶられるに違いない。繰り返しになるが、石油関連商品の価格は(今の水準ですら)円高に救われているに過ぎない。

↑ せっかくなので2005年以降に限定したバージョンも。日本でのガソリン価格は為替などの影響も受けるので完全比例するわけではないが、WTI価格でみればすでに2007年末の域に達している。
先の震災で供給ラインの混乱から、極度のガソリン不足を経験した人も少なくない。それらを経て【使い控え4割・燃費考慮6割…震災後に変わる自動車運転への姿勢】などにもある通り、自動車運転そのものを控える傾向が見える。しかし多くの人にとって自動車、そしてそれを動かすガソリンは必要不可欠。ガソリン価格の動向(上昇)は、ガソリンスタンドに自車を乗りつけるたびに気になるに違いない。
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