3人までの世帯3/4超…構成人数別世帯数の推移をグラフ化してみる(2010年分反映版)
先に【平均世帯人員と世帯数推移をグラフ化してみる(2010年分反映版)】などで厚生労働省が2011年7月21日に発表した【平成22年度版の「国民生活基礎調査の概況」】を元に、いくつかの記事データの更新を行った。今調査は国民生活の基本事項を調査し、各行政の企画や運用に必要な資料を収集する目的で行われているものだが、資料性の高いデータが豊富に盛り込まれており、注目に値する。今年は東日本大地震・震災などの影響で一部詳細データの公開が遅れており、11月末までにようやく全データが出そろうことになった。そこで何回かに分け、9月の時点でデータ未収録のため更新できなかった記事について、最新の値を反映させ、2010年版としてあらためてグラフ・記事化を行う事にする。今回は【四分の三は3人までの世帯、進む少人数世帯化…構成人数別世帯数の推移をグラフ化してみる(2009年分反映版)】の最新値反映版である。データそのものは【e-Stat】から「世帯(第1巻・第2章)」「報告書掲載」「年次推移(第1表〜第17表)」「年次」「2010年」「1.世帯数−構成割合,世帯人員・年次別」で取得する(昨年までと収録の方法がいくぶん異なっているので注意を有する)。そしてそのデータからグラフを生成する。
まずは純粋に世帯構成人数別の世帯数推移。世帯構成人数そのものが減少しているため、1966年〜1970年は8人以上の世帯を一括して8人世帯に、1971年以降は6人以上の世帯を一括して6人世帯としている。それぞれの年で該当世帯が多少跳ねているのが確認できるはず。今回も前回同様に、2001年以降、つまり今世紀に入ってからに限定したグラフも作成しておく。

↑ 世帯人数別世帯数推移(1953年〜2010年、千人)

↑ 世帯人数別世帯数推移(2001年〜2010年、千人)
一人世帯・二人世帯数の急カーブを描いての上昇、三人世帯の緩やかな上昇がひと目でわかる。そして四人世帯は1970年後半までは増加していたものの、それ以降は緩やかな減少。五人世帯となると1960年後半以降はほぼ横ばいで。1990年以降になると漸減状態となっている。また、2010年のデータを足した部分では、少人数家族の増加率と多人数家族の減少率が加速しているようにも見える。
人口が増加傾向を見せるためには、1世帯あたりの子供の人数が2人+α(理論上は2人いれば横ばいだが、不慮の事故などによる減少分を考慮すると「+α」が求められる)以上は必要となる。単純に今データが核家族だけだったとしても5人世帯(夫婦+子供3人)以上が減少している以上、人口の減少が避けられないことは明らか。さらに実際には三世代世帯なども含まれるので(もちろん一人身の親+未婚の子供世帯もあるが)、事態はさらに厳しいものとみて良い。
いわば今データは日本の「少子化」「核家族化」の双方を明確に表すグラフともいえるが、それがさらにはっきりと分かるのが次の図。世帯人数別に、世帯数を比率で区分したもの。少人数世帯を赤系統の色で着色したが、グラフが下に行く(年代が今現在に近づく)につれて、伸びていくようすが分かる。こちらもオマケ的に、21世紀以降のみのグラフを追加した。

↑ 世帯人数別世帯数比率推移(1953年〜2010年)

↑ 世帯人数別世帯数比率推移(2001年〜2010年)
1人〜3人までの世帯は1953年時点では3割にも満たなかった。それが1970年には50%を超え、直近の2010年データでは75.4%にまで伸びている(2009年は74.1%)。世帯数そのものが増加しても、1世帯あたりの人数が減少しているのであれば、総人口が増えるはずもない。2010年は2007年〜2009年までの傾向から転じて、再び小人数世帯化が進んでいることも確認できよう。
日本の世帯構成の変化の特徴は「少子化」「核家族化」「少人数構成世帯の増加」にある。【「結婚しても子供は必要ない」20代・30代は6割に】でも説明されている、社会感・価値観の変化も一因であり、同時に【「子供は欲しい、けど……」最大のハードルは健康? 仕事との両立? いえいえやっぱり……】でも説明されているように、金銭面を中心とした社会全体のバックアップ体制の不足・不信感・不安感の問題でもある。
しかし例えば昨今の「子ども手当」のように直接現金をばら撒いても【子供手当、教育費・子供の将来のための貯金が6割強ずつ。しかし実際は……】のような事態に陥りリソースが有効に活用されないだけでなく、湯水のように大切な国庫を無駄に国外に流してしまうのが現状。
例えばだが、慢性的な不足が指摘されている保育所について、国営のものを創設し、安心できるサポート体制を築き上げるという案がある。これなら「国外に国庫が流出」することも無いし、国内の新規雇用創出も促せる。「共働きを促進することになるから、保育所増設は良くない」という意見も予想されるが、その意見をかわすためには、共働きをしなくても済むように世帯主の可処分所得が増える対策を合わせて打てば良い。要は現状に合わせ、臨機応変な手立てを講じることが重要となる。世帯構成別に見た上でも、人口問題は短期的なものではないのが分かる。よって明確な戦略を打ち立てた上で、中長期的な視点でアクションをしなければならない。他国の問題ではなく、自国の問題であることを明確にした上で、不確定要素の少ない自国内での解決法を模索すべきといえる。ましてや無為無策、その場限り、行き当たりばったりな手立てでは、十年、百年単位で後世から罵られることは容易に想像が出来よう。
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【四分の三は3人までの世帯、進む少人数世帯化…構成人数別世帯数の推移をグラフ化してみる(2009年分反映版)】の最新値反映版である。
【「結婚しても子供は必要ない」20代・30代は6割に】
【「子供は欲しい、けど……」最大のハードルは健康? 仕事との両立? いえいえやっぱり……】