アジア諸国のインターネット普及率などをグラフ化してみる(2011年3月末時点)
先日【東南アジア諸国におけるパソコンやタブレットPCなどの世帯保有率をグラフ化してみる】を掲載したところ、最後に情報補完の意味で手持ちデータから作成した「インターネット普及率」のグラフに対し、多くのコメントをいただいた。そこで今回は以前【中国だけで過半数…アジア主要国のインターネットの普及率などをグラフ化してみる】で取り上げた主要国に、先の「東南アジア諸国における」で対象となった6か国を加え、【Internet World Stats】を元にいくつかのデータを精査し、グラフ化を試みることにした。現時点で掲載されているのは2011年3月末を基準日としたもの。その時点での各国の公式データが元となっている。またインターネット利用者の定義だが、パソコン経由だけでなく各種モバイル端末や、インターネットカフェ経由での利用も該当する(【Surfing and Site Guide Internet World Stats】)。
まずはインターネット普及率。トップはニュージーランドの83.9%、次いで韓国の80.9%、日本の78.4%の順。

↑ インターネット普及率(2011年3月末、対人口比)
ニュージーランドは【総務省の世界情報通信事情(ニュージーランド)】でも解説されているように、元々人口が少ないことに加えて国土的にインフラの整備がしやすかったこと、携帯電話の普及などもあり、インターネットの普及率を押し上げる環境が整っている。韓国、日本、オーストラリア、そしてシンガポールは、この類の記事では常連。先日の記事で話題に登ったベトナムやフィリピン、インドネシアは「それぞれの国の人口比では」まだ少なめなのが確認できる。
一方これを純粋に「インターネット人口」で生成しなおすと、大きな様変わりを見せる。

↑ インターネット人口(2011年3月末、万人)
元々人口が大きいこともあり、中国やインド、特に中国が抜きんでる結果となる。中国の普及率は36.3%、インドは8.4%でしかないにも関わらずこれほどの大勢を占めているのだから、改めて驚かされる。【モバイルインターネットの広がりをかいつまんでみる……インドと中国】でも触れているが、今後この「伸び代」が埋まっていくとどのような事態になるのか、色々と興味深くはある。
これをアジアのインターネット人口比で仕切り直すと、いかに現在における中国の多さ、インドのポテンシャルが見て取れる(なお以前から何度も繰り返しているように、現時点における中国のインターネット環境は特殊事情下におかれている。ネットワークシステムそのものは他国とほぼ同じものの、諸外国との間には様々な情報的断絶・規制があり、必ずしも他国が利用しているインターネットと同じものとは言い切れない面もあることを、ここで改めて記しておく)。

↑ インターネット人口のアジア全体比(2011年3月末)
元資料ではオーストラリアとニュージーランドはアジア地域では無く、太平洋領域に含まれている。そのため辻褄が合うよう、こちらで再計算をしているので、元資料とは幾分異なる数字となっている。
やや酔狂な話になるが、これを全世界のインターネット人口比で算出したのが次のグラフ。上位陣だけに限定したが、中国がそれでも2割強、インドや日本が5%近くを占めている。

↑ インターネット人口の世界全体比(2011年3月末、アジア諸国に焦点)
ベトナムの1.4%より少ない国も合わせると、今回取り上げた諸国での合計は43.1%。アジアには他にも多数の国があり、それらを全部合わせると約45%ほどを占める。つまり全世界のインターネット人口の4割5分は、アジアからのアクセスであることを意味するわけだ。
最後に、「現時点での」インターネット普及率とはさほど関係がないが、興味深いデータを。2000年当時の各国インターネット人口と、現時点での人口を比較し、何倍に増加しているのかを計算したのが次のグラフ。元々人口が少ない、あるいは2000年時点でのインターネット人口が少ない所は伸び率が高まりやすいので「ブレ」が大きいのが難点だが、それなりに各国の浸透スピードを推し量れる。

↑ インターネット人口・2011年3月末時点における2000年からの増加倍率
ベトナムの急伸ぶりがひと目でわかる。これは【総務省の世界情報通信事情(ベトナム)】にもある通り、携帯電話の普及、そして国を挙げての情報通信技術への注力が功を奏する形となっている。
昨今の先進諸国での景気後退に伴い投資欲が減退した関係で、今回取り上げた各国でも投資資金不足が懸念される昨今ではあるが、インターネット普及率向上の歩みは止まらない。この数年のうちに(特にスマートフォンの浸透に伴い)各値はさらなる上昇を見せるだろう。
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